十二の恋の物語―マリー・ド・フランスのレー (岩波文庫) マリー・ド・フランス (著), 月村 辰雄 (翻訳)
出版社 : 岩波書店
発売日 : 1988/7/18
宿命の糸に結ばれ、いちずに恋の成就を求める主人公たち。
フランス最初の女性詩人マリー・ド・フランス(12世紀後半)が,ブルターニュに伝わる恋と冒険の物語をうたった12のレー(短篇物語詩)。
気取りのない清新な語り口がひたむきな愛の姿をうつしだす。
マリー・ド・フランス(Marie de France)は、12世紀後半にイングランドで活動したフランス生まれの詩人である。
彼女の人生はよくわかっていない。
写本に伝えられるマリーの作品には、アングロ=ノルマン語の特徴が見られるが、これはノルマン・コンクエスト後のイングランドの宮廷で話されていた古フランス語の一方言である。
マリーはまたいくつかのラテン文学の翻訳もした。
マリーの本名は謎である。
「マリー・ド・フランス」と呼ばれるようになったのは、作品中の「Marie ai nun, si sui de France(私の名はマリーで、フランスの出身です)」という1行に由来する。
その正体について、いくつかの名前が挙がっている。
アンジュー伯ジョフロワ4世の庶子でヘンリー2世の異母姉妹にあたり後にシャフツベリー (Shaftesbury) 尼僧院長となったマリー(メアリー)、
レディング尼僧院長のマリー、スティーヴン王の娘のブローニュ女伯マリー、
バーキング尼僧院長のマリー、
そしてヒュー・タルボットの妻マリー・ド・ムーランである。
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マリー・ド・フランス (詩人)