いくつもの石の塔が見え隠れする。 石の表面には文字が刻まれていた。 龍の、できることなら見たくもない文字だった。そして絶対に声に出して読みたくない文字だった。 なのに。 龍の唇はそう声を出すように動いて、喉もその音を出すように動いて、その上に肺がちょうど良くへこんだ。