夏休みの前から夏休みの終わりまでの話。 − 【46】

で飲むのだろう。
 そうやって龍を一人きりにして、自分独りで「一番良い方法」考えさせる算段だ。
 親の心子知らずというヤツで、龍には母親の考えなんかちっとも解らない。
 なんとなく放り出されたような、匙を投げられたような、見捨てられたような気がして、酷く寂しくなった。
 狭苦しい居間の真ん中で、コップの中の氷はどんどん溶けて小さくなってゆく。


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2015/10/05update

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まろやか連載小説 1.41
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