写真は加工して使いませう(カラー編)
※注意※
このページにある画像は「加工例」であり「素材」ではありません。素材として利用したり、加工したりしないでください。
なお、使用した写真は「こちらのページ」にあります。キャラクターは「こちらの作品」の登場人物です。
CGの背景として写真を使う場合は、ある程度の加工を施してから利用した方が良いかと存じます。
理由は……次の画像をご覧下さい。
乗せる画像の絵柄にも依りますが、写真という「リアル」は、CGという「デフォルメ」とはなかなかなじみません。
このままだと背景と前景(キャラクター)の統一感がなく、CGの世界観が破壊されてしまいます。
理想的な写真素材の利用法は、「写真を参考にして自分の手で背景を描き起こす」ことといえます。
しかし「背景を描く」ことと「人物を描く」ことは、ノウハウ部分に大きな違いがあるため、総ての人たちが「理想的な方法」をとることはできないでしょう。
とうぜん、私にもできません。(自慢出来ることではないですけれども)
そこで、写真素材は加工して、CGとなじませて(違和感を軽減させて)使うことをお勧めします。
加工例1 ぼかす
前景と背景の間に距離感が生まれます。
顔のアップなどを表現するのに向いていますが、上の例のように全身を背景に乗せるような場合は、ちょっとつらいかもしれません。
加工例2 色数を減らす(ポスタリゼーション)
若干平面的な雰囲気になります。
アニメーション的・マットな塗り方をした画像、リアル系絵柄の画像に合う方法といえるでしょう。
加工例3 線や色を足す
元の写真の上に、前景のタッチに近い線や色を描き足すと、絵全体に統一感が出てきます。
また、壁や小物の色を変えたり、写真に写っている物を消したり、写真にはない物を足したりすることにより、作品にオリジナリティがくわえられます。
(元々の影を消して、新しく影をくわえれば、光源の位置を変ることも可能です)
上の例では、前景のCGにあわせて背景にも「輪郭線」を付け加え、窓の外には空と木々を思わせる色を足し、壁・椅子・カーテン・テーブルの色を変え、「奥の壁のライト」と「入り口の案内板」を消し、壁に時計を追加しています。
加工しない写真を使ったCGと、加工した写真を使ったCGを比較してみましょう。
同じ写真を使っているのに、雰囲気がだいぶん違って見えます。
と、いうわけで、写真を「背景」として使う場合は、「前景」に置く物にあわせた加工をすることをお勧め致します。