カーバンクル (Carbuncle)
- 石炭が燃えるような真っ赤な色を発する宝石(ルビー、ガーネットなど)の総称。
現在では丸くカットされた柘榴石(ガーネット)のことを指す。
ラテン語で「燃える石炭/小さな石炭」を意味する「カルブンクルス(carbunculus)」を語源とする。
- ドイル卿の「シャーロック・ホームズの冒険」に収録された短編探偵小説「青い紅玉(The Adventure of the Blue Carbuncle)」のキーアイテムである「Blue Carbuncle」は、大変珍しい青色を発色するガーネット(19世紀にはまだ発見されていなかった)のこと。
自然光で暗い青に、白熱光では青紫に見えるカラーチェンジガーネット(パイロープ・スペッサータイン 苦礬柘榴石・満礬柘榴石)が発見されるのは1996年、所はスリランカ。
バナジウムとマンガンに依る発色、らしい。
The Adventure of the Blue Carbuncleというタイトルだが、一部邦訳作品ではこれを「青いルビー」と訳している場合がある。
しかし、青い色を発色する「ルビー(コランダム)」はすなわち「サファイア」のこと。これだといくら高価な品であっても「当たり前にある宝石」になってしまう。
青いガーネットの秘密―“シャーロック・ホームズ”で語られなかった未知の宝石の正体
- 「額に赤い宝石状の器官を持つ謎の小動物」の名称。
この「動物」または「動物の額の赤い石」は、所有者に富・名誉・成功・幸運を与えると伝えられているが、未だかつてこの「動物」を捕らえた者はいないという。
- 上記の「未確認生物」から派生した、創作物・ゲームなど登場するモンスター・召喚獣・アイテム。
- 皮膚がドーム状に盛り上がった、赤み・痛みの強い塊状のできもの「癰(よう)」の英名。
黄色ブドウ球菌が毛包・脂腺に感染・増殖する「毛包炎」が悪化し、膿疱化した集合炎症が周囲の皮膚組織に広がったもの。
大きくなるにつれ、ぶよぶよと軟らかくなって複数の点から膿が出る。
首の後ろ・肩・お尻・太ももにできることが多く、熱を持ち、強い痛み伴うこともある。
化膿したニキビが集合したようなできものだが、自己判断で無理に膿を出すようなことをせず、皮膚科専門医を受診すること。
……素材ページを「燃える石英」で検索してくる方がぽつぽついらっしゃったので、何事かと思ってちょいと調べてみた結果が上記の通り。
カーバンクルCarbuncleはcarbunとculusの合成語で
carbunは炭、culusはは小さいもの、という意味のなわけで……。
燃える小さな炭の様に赤い石の意なわけで。
だから「石英(水晶)」じゃなくて「石炭」が正解なんじゃなかろうかと思うわけです。
クルス(キュルス)という発音が、どこかでクオーツ/クリスタルと混じっちゃったのか、
或いは、culusに石英≒水晶の意味もあるのかまでは解らずじまいですが。
脱線するけど、ホムンクルス(homunculus)は
homunが人、culusが小さいもので、小さな人、と。
このファイルは、
『オリジナル小説・写真素材「お姫様倶楽部Petit」の更新日記』の2009年10月22日(木)付記事を元に作製されています。