William Strunk, Jr., "The Elements of Style"は、ライティングの古典的テキストとして知られています。英語の文章が対象ではありますが、日本語のライティングにおいても参考になる部分があります。例えば「III 基本的な文章構成の原則」では、実用の文章や論文を書く際に役に立つパラグラフライティングの基本が解説されています。基礎の基礎しか書かれていないし、もういい加減古くなったという声もありますが、まだ有用な場面もあるでしょう。
同書籍は改訂されて現在第4版(2000)まで版が進んでいますが、第1版(1918)はパブリックドメインに置かれています。第3版は日本語訳(William Strunk Jr., E.B.White 著, 荒竹三郎 訳『英語文章ルールブック』)があったようですが、現在絶版の模様です。そこで、第1版をHTML化したものを拙いながら日本語に訳してみました。
目次:
- 序章
- 基本的な用法の原則
- 名詞の所有格単数を'sで作る
- 単独の接続詞の後に3つかそれ以上の語句が連続する場合、末尾を除く各語句の後にカンマを置く
- カンマの間に説明的な表現を挿入する
- 独立した節を導入するandやbutの前にはカンマを置く
- 独立した節をカンマで接続してはならない
- 文を2つに分割してはならない
- 文頭の分詞句は文法上の主語を受けていなければならない
- 語の構成と発音に従い、行末で語を分割する
- 基本的な文章構成の原則
- パラグラフを文章構成の単位にする: 各トピックにつき1パラグラフ
- 原則として、パラグラフはトピックセンテンスで始める; 始まりと対応する形で終える
- 能動態を使う
- 肯定文で記述する
- 不要な語を省く
- 締まりのない文が連続するのを避ける
- 対等な複数の考えは同じ形で表現する
- 関係する語句は一緒にしておく
- サマリでは時制をひとつだけに
- 強調する語は一文の中で最後に置く
- 形式に関するいくつかの問題
- 単語と表現でよくある間違い
- よくある綴りの間違い
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2005 Hisashi MORITA (森田尚)http://www.kt.rim.or.jp/~hisashim/