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としよりのお祖父さんと孫 New! | |
作家名:グリム兄弟 Bruder Grimm(ヤーコプ・ルートヴィヒ・カール・グリム ヴィルヘルム・カール・グリム) 訳者名:金田鬼一 独:Der alte Großvater und der Enkel KHM078 昔ある所に年老いて目も耳もきかなくなった老人がいた。彼は握力もなくなり自分で食事することも難しくなっていた。 家族は息子夫婦と孫が一人。 息子とその妻は自分一人では食事もままならなくなった老人を疎ましく思い、老人を部屋の隅に追いやって、粗末な陶器の皿で食事を摂らせるようにした。 しばらくして老人は皿を落として壊してしまった。息子の妻は悪態をつき、老人に安物の木の椀で食事するようにさせた。 しばらくすると孫が木切れ板きれを集めるようになった。息子(孫の父親)が何気なくその理由を問うと、 「小さな木の器を作っているんだ。お父さんとお母さんが年を取ったら、その器でご飯を食べさせてあげる」 悪意なく言う様子を見て、息子夫婦は自分たちが老人を冷遇していたことに気付いて涙した。 息子夫婦は老人の椅子を皆と同じ食卓に戻した。 (2021/08/15(Sun) 11:56) | |
あのときの王子くん | |
作家名:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery 翻訳者:大久保ゆう 翻訳の底本:Antoine de Saint-Exupery (1943) 「Le Petit Prince」 フランス語原題:Le Petit Prince、英語: The Little Prince 日本では『星の王子さま』のタイトルで知られているが、これはは岩波書店版の翻訳者であるフランス文学者の内藤濯によるもの。 原題を直訳すれば『小さい王子』あるいは『小さい大公』程度の意味になる。 「大切なものは、目に見えない (Le plus important est invisible)」 パイロットである「ぼく」は、飛行機の故障のためにサハラ砂漠に不時着する。水も食料も乏しく、周囲には誰もいない。 夜が明けて「ぼく」は小さな少年と出会う。彼は「家ほの大きさで、三つの火山と、成長して根を張れば小惑星を破壊して仕舞うであろうバオバブの芽、そして一輪きりの薔薇が咲いている小惑星からやってきた王子」だった。 唯一の話し相手であった薔薇と喧嘩をして、自分の星を出た王子は、様々な星を回り、ヘンテコな大人達と出会い、そして地球にやってきたのだ。 「ぼく」が飛行機の修理に手を焼いている間、王子はその旅の話を語って聞かせてくれた。 やがて「ぼく」の飛行機は直り、同じ頃、王子も自分の星へ帰る方法を知る。 その方法で王子が自分の星へ帰ることができたことを確信した「ぼく」は、夜空を見上げて王子のことを想うのだった。 (2021/04/06(Tue) 11:01) | |
愛ちやんの夢物語 | |
作家名:レウィス、キァロル(ルイス・キャロル/Lewis Carroll) 翻訳者:丸山英觀(丸山英観) 初出:「愛ちやんの夢物語」内外出版協會 1910(明治43)年2月1日発行 不思議の国のアリス(ALICE'S ADVENTURES IN WONDERLAND あるいは ALICE IN WONDERLAND)の日本語訳。(完訳) 一番の特徴は、アリスの名前が日本語的に「愛ちゃん」と変更されていること。 そのほかに、飼猫のダイナは「玉ちゃん」に、チシャネコは「朝鮮猫」に、クロッケー(クローケー)は「鞠投げ」に、トカゲのビルは「甚公」に、フラミンゴは「紅鶴(和名)」に、タルトが「栗饅頭」に、ハートのジャックが「心臓《ハート》の軍人《ネーブ》」なっているのに、グリフォンは「グリフォン」なのは、わかりやすく置き換えられるものが思いつかなかったからだろうか。 (2018/07/06(Fri) 16:17) |