小懸 ―真田源三郎の休日―【あらすじ】 − 登場人物紹介 【2】

【真田源三郎信幸】
永禄9年(1566年)生まれ。
信州の豪族「真田」の頭領・昌幸の嫡男。
幼年期は武田家に人質として預けられ、上野国で過ごす。
武田勝頼の嫡男・武田信勝と同時に元服。
武田家滅亡後は織田家に従属した父に従い、滝川一益の旗下となり、信濃と上野の境近くにある山城・岩櫃城に入る。
母(山之手殿)の縁者からもらった横笛を大切にしている。
背が高いが、それをある種「劣等感《コンプレックス》」としている。
この物語の語り手。

【前田宗兵衛利貞】
天文10年(1541年)?生まれ。
織田家家臣。滝川一益の一族衆、且つ、前田利家の「義理の甥」。
実父は滝川一益の甥(あるいは従兄弟)の滝川益氏。養父は前田利家の長兄である前田利久。
一流の武人であり、一流の文人でありながら、一流の悪戯者。
体つきは大柄。
年齢は40代だが、大変若々しく(ある意味で子供っぽく)見える。
源三郎を妙に気に入っている。

【真田昌幸】
天文16年(1547年)生まれ。
源三郎の父。前名は武藤喜兵衛。幼名は源五郎。
信濃の小豪族・真田家の頭領。
父の代から武田家に仕えていたが、その滅亡後、織田家に従属。
体つきは小柄。その風貌は、まだ30代後半であるにも関わらず老成している。
滝川一益にいたく気に入られている様子。
大層な音痴(音程調整の出来ないタイプの「調子外れ」)。
這い寄る混沌。

【真田源二郎】
永禄10年(1567年)?生まれ。
源三郎の同腹で年子の弟。(諸説有り)
初名を弁丸。元服後の名は信繁。後の世では幸村と呼ばれる……のだが、武田の滅亡などの煽りを食って、天正10年(1582年)現在まだ正式には元服せず。
体が小さく、父親似の風貌をしている。
織田家従属の証人(人質)として、木曾義昌の元(木曽福島城)へ行くことになった。
実は読書家。

【真田照】
真田昌幸の五女。源三郎の異腹の妹で、昌幸のお気に入りの娘。
羽柴秀吉配下で石田三成の義弟・宇多頼次との縁談が進んでいる。
織田家従属の証人(人質)として、滝川一益の元(厩橋城)へ行くことになった。
※ちなみに昌幸の正室・山手殿には宇多頼次の伯父である宇多頼忠(元は信濃国守護・小笠原氏の家臣)の娘という説がある。(諸説有)
 また、石田三成の正室(三成から「うた」と呼ばれていた)も宇多頼忠の娘とされる。
 つまり、三成の昌幸は義兄弟という関係にある。
※昌幸五女は「於菊姫」というお名前ですが、この物語では「於照姫」とさせていただいております。

【望月千代女】
甲賀流忍者上忍「甲賀望月氏」の出身の女忍者・くノー。
望月氏本家当主・望月盛時に嫁した。
盛時死後、ノノウ、信濃巫女などと呼ばれる歩き巫女の頭領となる。
武田家の庇護の元、ノノウを使っての諜報活動を行っていた。
武田家滅亡後、真田と手を組む。

【垂氷《つらら》】
13.4歳とおぼしきノノウの娘。
源三郎は、武家の出身と見ている。
自称・千代女の秘蔵っ子。
昌幸と千代女の命令で「源三郎の武運長久を祈祷するため」岩櫃城に入る。
健脚を生かして他のノノウや草(忍者)などとの繋ぎ役をつとめる。
若干腐女子気味。

【矢沢右馬助頼綱】
薩摩守と称する。
昌幸の叔父(父の弟)、源三郎の大叔父にあたる。
老いてなお盛んな猛将。柄物は長槍「小松明」。
滝川益氏の与力として沼田に入る。

【矢沢三十郎頼康】
頼綱の嫡子。昌幸の従兄で、源三郎にとっては従兄伯父《いとこおじ》にあたる。
一見すると線の細い優男だが、じつは父に似た豪の者。柄物は三尺三寸五分の野太刀。
木曾義昌


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