、ニヤっと笑い、、
「俺様とふたりきりの時だけは“バースデードレス”の着用を許可しますぜ、姫」
人は生まれたその瞬間には、何も着ていない。つまり裸である。
ブライトの軽口に対する条件反射となっているエルの“グーパンチ”だが、ブライトはダンスにかこつけて右手を封印することに成功していた。
ブライトの勝ち誇ったような笑顔は、次の瞬間、エルの柳眉がつり上がるのと同時にしかめっ面に変わった。
ふくらんだスカートの中、外から見えない密室で、その行為は行われた。
彼女は踵に全体重をかけ、彼のつま先に乗った。
「あら、不調法でごめん遊ばせ」
勝ち誇った笑顔は美しい姫の口元に移行し、拗ねた歯ぎしりは逞しげな貴公子の口中に移った。