石言葉:内面の充実、安全、目標達成、好奇心
和名は尖晶石(せんしょうせき)。
語源はラテン語で「棘」を意味する spina に由来。
八面体の結晶として産出する。
モース硬度は7.4〜8。
色は無色、赤色系(赤〜ピンク、蛍光ピンク。クロム由来)、青色系(紺〜水色。鉄由来。鮮やかな青色の物はコバルト由来。)、紫色系(濃紫〜ラベンダー。鉄由来)緑色、オレンジ色(鉄とクロムの混合物由来)、褐色、黒色。
ただし黄色は天然での産出がありません(合成石では作れます)
亜鉛を含むものは「ガーノスピネル」と呼ばれ、その中でも主成分が亜鉛の場合はガーナイトと呼ばれます。
ナイジェリアで「ブルーガーナイト(産地:ナイジェリア/カドゥーナ/カゴロ)」と呼ばれる青色のものが産出します。
また、亜鉛とコバルトを含むスピネルはコバルトガーナイトと呼ばれます。
主な産地は、ミャンマー、スリランカ、ナイジェリア。
稀に、キャッツアイ効果、スター効果、カラーチェンジを見せるものが産出します。
ただし、キャッツアイとスターについては、ほとんどの石の地色がチョコレート色であるため、コレクターアイテムとしては喜ばれるものですが、宝石としての流通・使用には期待ができません。。
コバルトを含有したもののなかで、美しいブルーからピンクに鮮やかに変色するカラーチェンジするものがまれにああります。
しかし、コバルトスピネル自体が数が少ないため、カラーチェンジを示すからと言って宝石としての徒が上がるという物でもないようです。
レッドスピネルは長い間
ルビーと混同されていました。
これらは古い産地であるアフガニスタンの地名をとって「バラス・ルビー」と呼ばれました。
(1783年、鉱物学者ジャン・バティスト・ルイ・ローマ・デ・ライル(Jean Baptiste Louis Rome de Lisle)がスピネルをルビーとは別の鉱物として鑑別しました)
混同された例として、英王室の大礼用王冠の中央にはめられた「黒太子のルビー(The Black Prince's Ruby)」や、エリザベス女王所有のティモールルビー(Timur Ruby)などは、近年になって鑑定した結果スピネル(尖晶石)だということが判明しました。
また過去には、無色のスピネルがマグラックスという商標でダイヤモンド類似石に用いられていたことがありました。
日本に於いて、8月の誕生石の一つ。
(2021年12月20日改訂)