て言うと、校長先生は彼の肩をぎゅうっと……まるで肩もみをするみたいに……掴んだ。
「これはテストじゃないんだから、間違っていてもかまわないんだよ。さて、君が昔の人だったら、何を神様へのプレゼントにしたらいいと思うかな?」
「怖くて、言えません」
龍は体中の毛穴が縮んで、全身が鳥肌になるのを感じながら、ようやっと答えた。
「そうか」
校長先生の掌が、龍の肩からふわりと離れた。
安心したのと変に疲れたのとがいっしょになり、全身の緊張がいっぺんに消え失せて、彼は机の上に突っ伏した。
校長先生のコツコツキュッが、どんどんと離れてゆく。
「多分君の考えは正解だと思うよ」
龍は机の脚を蹴飛ばし、大きく音を立てて体を起こした。
校長先生はもう教壇のところまで戻っていた。