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[文学論など]Twenty rules for writing detective stories
作家名:S・S・ヴァン=ダイン

探偵小説を書くときの二十則の英語原文。
Gaslightにて公開されているものを、レイアウトを一部変更して作製。
S・S・ヴァン=ダイン(S. S. Van Dine)、本名ウィラード・ハンティントン・ライト(Willard Huntington Wright)は、米国の推理作家・美術評論家。(1888年10月15日 - 1939年4月11日)
探偵小説家としての代表作は僧正殺人事件、グリーン家殺人事件といった、素人名探偵ファイロ・ヴァンスが活躍するシリーズなど。
「二十則」は、彼が自らの創作のための決意もかねて、アンソロジー『世界短編傑作集』序文に「推理小説を書く上での鉄則」として記したもの。
日本では作者の名を冠して「ヴァン・ダインの二十則」とも呼ばれている。
日本語訳はこちらで。要約はこの辺り(文字色と背景色を同じにしてありますので、お読みになる場合は反転表示で)(2010/03/18(Thu) 13:53)
[文学論など]探偵小説を書くときの二十則
作家名:S・S・ヴァン=ダイン
翻訳者:SOGO_e-text_library

S・S・ヴァン=ダイン(S. S. Van Dine)、本名・ウィラード・ハンティントン・ライト(Willard Huntington Wright)は、20世紀初頭アメリカの美術評論家・推理小説作家。(1888年10月15日 - 1939年4月11日)
探偵小説家としての代表作は僧正殺人事件グリーン家殺人事件といった、素人名探偵ファイロ・ヴァンスが活躍するシリーズなど。
「二十則」は、彼が自らの創作のための決意もかねて、アンソロジー『世界短編傑作集』序文に「推理小説を書く上での鉄則」として記したもの。日本では作者の名を冠して「ヴァン・ダインの二十則」とも呼ばれている。
以下、「そうとう私見の交じった『あらすじ』」(よい子はCTRL+Aとかコマンドキー+Aなんてショートカットは使わないし、範囲指定して反転表示もしない)
  1. すべての手がかりを読者の目の前にさらせ。

  2. 作中の人物による犯罪用トリック以外の「ごまかし」で読者をペテンにかけるな。(「叙述トリック」の否定)

  3. 恋愛を絡ませるな。

  4. 探偵自身やその仲間を犯人に変貌させるな。

  5. 犯人は推理によって捕らえよ。
    事故や偶然の一致で犯人が捕まったり、犯人が勝手にぺらぺら自供したりだと? ふざけたことを抜かすな。

  6. 探偵を登場させ、彼にしっかり調査をさせること。自分で得た手がかりで解決できないようでは、問題集ドリル巻末こたえを書き写す駄目な小学生と変わらない。

  7. 探偵小説には死体が必要。軽犯罪では読者が300ページ読む努力が報われない。

  8. オカルトチックな方法で解決を導いてはならない。

  9. 事件を解決する人物は一人だけにすること。集団探偵は一人の読者をリレーチームと競争させるようなもので、ずるい。

  10. 犯人は物語上重要な役目を負っていて、読者がよく知っている人物でなければならない。

  11. 犯人は普通なら嫌疑がかけられないような人物でなければならない。端役の下っ端が犯人じゃつまらん。

  12. 犯人は一人とせよ。共犯者がいたとしても、犯罪の全責任は一人の人物に負わせよ。

  13. 犯人は「謎の組織」や「マフィア」の一員ではならない。魅力的な敵役はその傘の下に逃げ込むようなマネをしないもんだ。

  14. 殺人の手段・解決の方法を「似非科学」や「想像の産物」「未知の毒物」に求めるな。空想科学小説ジュール・ベルヌっぽくし過ぎると、野放図な冒険小説になってしまう。

  15. 読者が作中のヒントだけで「アレに気付けば俺でも解決できたのか!」ってなカタルシスを得られるようにしておくこと。

  16. 長ったらしくて文学的すぎる説明・描写、過剰な雰囲気作りをするな。説明と描写は適切な範囲に収めよ。

  17. 職業的犯罪者プロフェッショナル」を犯人にするな。常習窃盗犯の捕縛は警察の業務であり、素人探偵アマチュアの仕事ではない。

  18. 作中の事件を、事故や自殺なんてオチでまとめるな。
    そんな尻すぼみなインチキは読者が許さない。

  19. 犯罪の動機は個人的なモノであるべき。国際的陰謀や国家戦略はスパイ小説などに任せよ。

  20. 以下のような使い古されたネタを使うようじゃ、無能で独創性がないってことを公言しているのと同じことだ。

    1. 現場の吸い殻と容疑者の煙草の銘柄の比較

    2. 嘘の降霊術で犯人をビビらせる

    3. 指紋の偽装

    4. 替え玉による不在証明アリバイ

    5. 「あのとき犬は吠えなかった」

    6. 無実の容疑者の双子やそっくりないとこが真犯人

    7. 謎の注射や即効性の毒薬

    8. 警官が部屋に踏み込んだ後で、密室状態に偽装工作

    9. 連想ゲーム的な犯人の指摘

    10. 唐突に探偵が「暗号」を解読してしまう
ここに上げた『鉄則』や、ノックス師による「十戒」といったセオリーは、必ずしも守らなければならないと言うモノではない。
守られていない作品や、これを逆手に取り、あえて破ることによって成功した名作も多々ある。
(2008/05/07(Wed) 09:39)