チャート(英: chert)は、堆積岩の一種。主成分は二酸化ケイ素(SiO2、石英)で、この成分を持つ放散虫・海綿動物などの動物の殻や骨片(微化石)が海底に堆積してできた岩石(無生物起源のものがあるという説もある)。断面をルーペで見ると放散虫の殻が点状に見えるものもある。非常に硬い岩石で、層状をなすことが多い。火打石(ひうちいし)とは、鋼鉄片の火打金に硬い石を打ちあわせて出る火花を火口に点火する「火花式発火法」に用いる硬質の石、またその発火具。古くは燧石とも表記される。材質としては玉髄、チャート、石英、ジャスパー、サヌカイト、黒曜石、ホルンフェルスなどが用いられた。西ヨーロッパなどでは白亜層や石灰層に産出し、ドーヴァー海峡の両岸などに多数あるフリント型チャートの一種であるフリントを用いたため、欧米の翻訳から始まった考古学や歴史学では火打石=フリントという誤解が生じた。ヨーロッパの石器時代には黄鉄鉱(パイライト。ギリシャ語で火の石という意味)や白鉄鉱の塊にフリントを打ちつけて火花を飛ばし、発火具とした考古学的な資料もあるが、鋼鉄の火花と違って温度が低く、木と木を擦り合わせる摩擦発火具に比べて必ずしも効率がよくはなかった。古代以降は鋼の火打金と硬い石を打ち合わせる発火具が普及した。提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
石英(せきえい、quartz、クォーツ)は二酸化ケイ素 (SiO2) が結晶してでできた鉱物。六角柱状のきれいな自形結晶をなすことが多い。中でも特に無色透明のものを水晶(すいしょう、英: rock crystal、ロッククリスタル)と呼び、古くは玻璃(はり)と呼ばれて珍重された。4月の誕生石である。日本の国石に指定されている。組成 SiO2条痕 白色光沢 ガラス光沢蛍光 なし硬度 7比重 2.65水晶は、代表的な圧電体であり、圧力が加わると電気が発生する。このために初期のレコードプレーヤーのピックアップに使われた。今日、水晶の圧電性は、水晶発振器として最も活用されており、時計が単に「クォーツ」(水晶の英名)としばしば呼ばれるのは、水晶発振器を利用した時計が最も多いからである。提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アメシスト(アメジスト、紫水晶、英: amethyst)は紫色の水晶である。主に装飾用に使われる。2月の誕生石。光沢はガラス光沢で、色は淡いライラック色から、濃紫色まで幅広い色合いがある。紫外線に曝露すると退色する。素焼きの陶板にこすりつけると白い条痕が残る。ハンマーなどで叩くと貝殻状の断口が残る。紫色の発色はケイ素を置換した微量の鉄イオンによる色中心が原因と考えられている。最近の研究ではアルミニウムも関係しているとの説がある。加熱するとレモン色や黄色に変わりやすい。英語名 amethyst はギリシア語の amethustos(酔わせない)から派生した。アメシストを持つと酔いを防ぐはたらきがあると信じられていたことによる。硬度は7。比重は2.65。組成は SiO2。提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
蛍石(螢石、ほたるいし、ケイセキ。fluorite、フローライト)は、鉱物(ハロゲン化鉱物)の一種。主成分はフッ化カルシウム(CaF2)。等軸晶系。色は無色、または内部の不純物により黄、緑、青、紫、灰色、褐色などを帯びる。加熱すると発光する。ただし、加熱する際は、割れてはじける場合がある。また、不純物として希土類元素を含むものは、紫外線を照射すると蛍光を発することでも知られており、なかには太陽光の紫外線によっても蛍光するものがある。蛍光する蛍石はイギリスや中国で産出されたものの中から稀に見つかることがある。へき開が良い鉱物であり、正八面体に割れる。モース硬度は4であり、モース硬度の指標となっている。比重は3.18。濃硫酸に入れて加熱するとフッ化水素が発生する。提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キャニオン・ディアブロ隕石(Canyon Diablo meteorite)はアメリカ・アリゾナ州のバリンジャー・クレーターを作った隕石の破片の1つと考えられている隕石で、1891年にクレーターから西に5〜6km離れたディアブロ峡谷で発見された。15万年前から500万年前の間に地球に衝突しバリンジャー・クレーターを作った元の隕石は25mから30mの大きさで重量は数十万トンあったと見積もられているが、発見されている隕石の総重量は30トンである。隕石の化学成分は鉄91.6%、ニッケル7.1%、炭素1%、微量の硫黄、リン、ガリウム、ゲルマニウムが含まれ、オクタヘドライトに分類される。日本を含む各国の博物館でサンプルを見ることができる。提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スカポライト(スキャポライト)【scapolite】名称はギリシャ語の「skapos(シャフト・車軸/棒の意)」と「lithos(石)」に由来。和名は「柱石」。別名「ウェルネライト/ヴェルネライト(Wernerite)」はドイツの鉱物学者アブラハム・ゴットロープ・ウェルナー(Abraham Gottlob Werner)の名にちなむ。カルシウム・ナトリウム・アルミニウムなどを含む珪酸塩(けいさんえん)鉱物のグループ名。ナトリウムを多く含む曹柱石(マリアライト)カルシウムを多く含む灰柱石(メイオナイト)硫酸基の多いシルビアライトなどの総称。透明でガラス光沢がある。柱状結晶で、ふつうは塊状または粒状。まれにシャトヤンシー(キャッツアイ効果)やスター効果が出る。紫外線蛍光によってピンク〜赤色系の蛍光を現す。モース硬度:6 石言葉:未来指向