序章 − 転換 【4】

した。
「ギィ! ギギィィィ!」
 悲鳴にも聞こえるそのノイズを最後に、音はしばし途切れた。
 巻き上がっていた土埃が、ゆっくりと重力に負けて落ちてゆく。
 しかし、埃は床につく直前に、再び舞い上がった。
 空気が渦を巻いていた。その中心には、人型の影が一つ、立っている。
 背丈を超える長柄物を携えた影は、白く輝いていた。


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2014/09/20update

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まろやか連載小説 1.41
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