赤毛の公爵夫人ジョージーナ・デボン (著),
片山 奈緒美 (翻訳)
いわれのない決闘を申し込まれた父親の命を守らなければ!
ジュリエットは少年に変装し、身代わりとして会場に向かった。
相手はロンドンきっての道楽者と噂のブレイボーン公爵。
彼は代理人との決闘を渋ったが、彼女が挑発すると乗ってきた。
だが銃弾は、無情にもジュリエットの肩を貫いてしまう――
かすり傷を負わせて追い払うつもりだった公爵は、予想外の展開に慌てふためいた。
子供が死んだら大問題になる。
彼は気を失った少年を屋敷へ連れ帰り、手当することにした。
それが街中の噂となり、望まぬ結婚へ導かれるとは思いもせず。
囚われの恋スザーン バークレー (著),
柊 羊子 (翻訳)
出版社: ハーレクイン (2008/5/1)
南仏アールズの城が襲撃され、非道な略奪に遭って以来、ジェルヴァーズは領民とともに苦しい日々を過ごしてきた。
全てはサマーヴィルの所業。
憤る彼は伯父の復讐計画に乗った。
英仏から多くの騎士が集まる華々しい武術大会の場で、サマーヴィル家の娘を誘拐し、身代金を要求するというのだ。
報復、そして領民のための金――望みはそのふたつ。
狙いは英国一の富を受け継ぐキャサリン・サマーヴィルだ。
誇り高くもどこか物悲しげで、蜂蜜色の髪が美しい女。
この血が騒ぐのは、彼女が憎き敵の娘だからか、それとも……。
君は僕を愛してるローリー・フォスター (著),
和香 ちか子 (翻訳)
建築家のギャヴィンにとって、顧客のセーラは特別な存在だった。
いつか彼女も、ギャヴィンこそ運命の人だと気づくと信じていた。
ところがセーラは、経済的な事情で家を手放すと言い出した。
僕が彼女の――未来の花嫁のために設計した家だというのに!
最善の解決方法はこうだ。僕がルームメイトになって家賃を払う。
ともに暮らして自分に目を向けさせたら、そっと愛を告げるのだ。
一方のセーラは、ギャヴィンの申し出に動揺を隠せなかった。
同居なんてしたら、私のひそかな願望を見抜かれてしまうわ!
彼ほどすてきな人に、私が相手にされるはずはないのに……。
愛は遠いあの日からシャロン・サラ (著),
葉月 悦子 (翻訳)
1877年、娼婦がお尋ね者の男を射殺し、自らも命を断った。
男は縛り首になるよりは愛する女に撃たれることを選んだのだ。
そんな悲恋伝説などまったく知らないレイチェルは、最近、自分に起こっていることが理解できずに苦しんでいた。
夢のなかで危険な男と愛しあっていたかと思うと、目覚めたときには涙を流しながら森にたたずんでいる。
そんな姿を、ある夜とうとう見知らぬ男に目撃されてしまった。
いいえ、彼のことは知っている――黒い瞳も、黒髪の手触りも。
謎めいたその男に、レイチェルは強烈な引力を感じた。
テムズの恋人たちケイシー・マイケルズ (著),
名高 くらら (翻訳)
孤児だったアミーリアはキャロライン皇太子妃の養子となり、その後はコンパニオンとしてずっと生活をともにしてきた。
ところが、キャロラインに思いがけず離婚話が持ち上がり、二人の周囲にはにわかに危険な雰囲気が漂い始める。
そんななか、キャロラインの熱狂的な支持者だというペリー・シェパード伯爵が面会を求めてきた。
上品な物腰と、端整な顔立ちをした、なんてすてきな男性なのかしら。
アミーリアはひと目でペリーに惹かれたものの、ペリーがある目的を持って彼女に近づいたとは想像もつかなかった。
買われた令嬢著者:ジュリエット・ランドン
訳者:鈴木たえ子
放蕩貴族の愛人(著: ジュリエット・ランドン 翻訳: 石川園枝)に登場した歌姫カテリーナの物語。
放蕩者で鳴らすチェイス・ボストンがスティーブン・チェスターに語るのは、スティーブンの息子が彼に莫大な借金を負った顛末。
娘のカテリーナは十七歳で歌姫として華々しくデビューし求婚が殺到したものの、二度も土壇場で婚約を破棄。結婚はしたくないと言う。
おまけに息子までこのていたらくとは。頭を抱えるスティーブンに、チェイスは話を持ちかけた。
「娘さんを妻に迎えたい。代わりに借金は帳消しにしましょう」
チェイスが優しくカテリーナに結婚したくない理由を尋ねると、彼女は突然、絶望の嗚咽をもらして走り去った。
結婚恐怖症の歌姫か。おもしろいことになってきたぞ。
幸せの記憶著者:アン・アシュリー
訳者:大谷真理子
エミリーは十六歳のとき、セバスチャン・ホークリッジ卿と婚約した。
幼いころから憧れていたハンサムなセバスチャンとの婚約――エミリーは幸せの絶頂にいるはずだった。
ところが、ある日彼が従妹のキャロラインと話しているのをもれ聞き、その内容を知ったエミリーは愕然とした。
彼が本当に愛しているのは、私ではなくキャロラインなのね……。
それから五年がたち、エミリーの周囲で起きた盗難事件をきっかけに、再会したセバスチャンはすっかり道楽者の雰囲気を漂わせていた。
今さら、こんな遊び人になど興味はないわ。
だが、冷淡にあしらおうとしたエミリーに、彼は意外な提案をした。
春の嵐のように著者: ジャン・コリー
訳者: 青山有未
まやかしのプロポーズ /
すれ違うままに/
スキャンダラスな令嬢/
狙われた初恋と続いてきた「富豪一族の絆」シリーズの第五話。
玄関のドアを開けたスカイラー・フォーチュンは凍りついた。
ザック! 彼がどうしてここにいるの?
ザックは、スカイラーの従兄がニュージーランドから連れてきた、幅広い事業を手がける敏腕の実業家だ。
スカイラーは会った瞬間に彼に心奪われたものの、内気で臆病な性格が災いしてまともに会話もできずにいた。
だが四カ月前、あるパーティの夜にザックと二人きりになり、一世一代の覚悟で身を捧げたのだ。
彼はその翌日に帰国した。
まさか、再び現れるなんて……。
ザックはスカイラーのこわばった顔を見つめたあと、ふくらみを帯びた腹部に鋭い視線を向けた。
「君は妊娠しているんだね」
悪魔を愛したら著者: キャサリン・ガーベラ
訳者: 土屋 恵
白昼夢の恋人に続く「億万長者の戯れ」シリーズの第二話。
ジェレミーの来訪をアシスタントに告げられ、イザベラは固まった。
ついに契約を実行に移すときがきたというわけだ。
かつてイザベラは、両親を亡くし、貧しさのなか必死で弟を養っていた。
そんな彼女の前に現れたのがジェレミーだ。
弟が一人立ちしたあと、半年間イザベラが彼のものになるなら、経済的に援助しようとジェレミーは申し出た。
藁にもすがる思いでイザベラはその条件をのんだのだ。
オフィスに入ってきたジェレミーは相変わらずセクシーで、裕福な実業家というオーラを全身にまとっている。
不安と、意思に反した胸の高鳴りを覚え、イザベラは身を震わせた。
カリブで見た夢著者: モーリーン・チャイルド
訳者: 植村真理
婚約者に捨てられた女性三人のロマンスを描く「失恋に乾杯!」シリーズの第1話。
船舶会社を営むジェファーソン・ライアンは、多大な富と生まれ持った魅力を武器に、望みどおりの人生を送ってきた。
だがある日、思いがけない事態が彼を襲った。
突然、アシスタントのケイトリンが仕事を辞めると言い出したのだ。
いつもの冷静さはどこへやら、ケイトリンは彼の傲慢な態度を責め、一方的に辞職を告げるとカリブのリゾート地へ飛び立ってしまった。
彼女のような有能な人材に辞められては困る。絶対に引き留めなくては。
ジェファーソンは悩んだあげく、すばらしい方法を思いついた。
ケイトリンを誘惑して彼の虜にし、離れられなくさせるのだ。
彼は邪な笑みを浮かべると、さっそくみずからもカリブへ向かった。
真夜中のジンクス著: クリスティン・ガブリエル
翻訳: 茉有理
サラは赤い衣装に身を包み、招かれざる仮装舞踏会にまぎれこんだ。
新年を迎える瞬間までは、誰も仮面をはずさないはずだ。
ここは祖父の代からの宿敵、ウルフ家の屋敷。
これから部屋へ忍びこむのだ。家族の名誉を守るために。
「迷ったのかい、赤ずきんちゃん?」
黒い仮面の下で光る瞳は、屋敷の主マイケル・ウルフに違いない!
彼は思いがけない言葉をささやいた。
「真夜中に会ってくれ。名前はきかないから」
豪華できらびやかなパーティという喧噪の森で、よりによって腹ぺこの狼につかまるとは思わなかった。
戻れない二人著者: ケイト・ウォーカー
訳者: 糸永光子
サフランはある事情によって怒りのあまり平静を失い、見ず知らずの男性の前で、とんだ醜態をさらしてしまった。
ところが、運命の女神のいたずらだろうか、ほどなくその男性――国際的大企業の社長ナイアルとふたたび顔を合わせるはめになった。
サフランは絶対かかわり合いたくなかったのだが、どうやら彼のほうは違っていたらしい。
ナイアルは、サフランのことをまさにぼくが探していた相手だと言い、官能的なキスで彼女の情熱を燃え上がらせた。
しかし、サフランにはわかっていた。
彼が望んでいるのは、つかの間の情事にすぎない。それに飽きれば、ためらいもなく立ち去るのだ。
赤いばらは君に著者: ベティ・ニールズ
訳者: 塚田由美子
ロンドンの花屋で働くユーレィリアは、縁あって結びついた三人家族の生活を支える、大黒柱だ。
ある日、とても趣味のいい大柄な男性が店に現れ、彼の婚約者に花束を届けるよう注文した。
すてきな男性だが、態度はひどく不機嫌で高慢だ。
花を贈るのは喧嘩の謝罪らしいが、うまくいくだろうか?
案の定、届けた花束を彼の婚約者は、ユーレィリアに叩き返した。
同じことが何度かあり、ついに婚約者は高価な蘭を足で踏みにじった。
その女性が腹立ちまぎれに、花屋のオーナーにあらぬことを告げ口し、とうとうユーレィリアは解雇されてしまった。
しかたなく、わびしい雨のなか、必死で職探しをするユーレィリアを、そっと見ていたのは、花を注文した男性ヴァン・リンセンだった。
契約結婚著者: キャスリン・ロス
訳者: 泉屋ゆり子
五年前、手ひどく裏切られ傷ついたアビゲイルは、その張本人グレッグとだけは二度と会いたくなかった。
だが、今度ばかりは避けられない事態だ。
妹夫婦が突然の事故で亡くなったとの急報で、ロンドンからニューヨークへ、とるものもとりあえず駆けつけた今、妹の夫の兄であるグレッグと、顔を合わせないわけにはいかない。
グレッグは会う早々敵意をむき出しにした。
妹夫婦の忘れ形見の哀れな幼いきょうだいを、アビゲイルが引き取ってロンドンにつれて帰るつもりだったのに、彼は自分が引き取ると言って頑として譲らない。
解決策はただ一つ―グレッグと契約結婚することだった。
恋のレシピはいかが?著者:エリザベス・ハービソン
訳者: 秋庭葉瑠
ローズはケータリング会社で料理人をしている。
ある晩の仕事先は、不動産開発業界の大物ウォレン・ハーカー主催の豪華なパーティー会場だった。
たまたまウォレン本人から声をかけられ言葉を交わした彼女は、嫉妬深い上司の怒りを買い、泥棒の濡れ衣を着せられる。必死に無実を訴えたものの周囲の誰一人耳を貸してはくれず、ついにはウォレンの手によって会場から追い出されてしまった。
職を失ったローズは後日、さびれたレストランで仕事を見つけるが、そこで二度と会いたくないと思っていたウォレンに遭遇する。
できすぎた偶然だ――彼女は不安な思いに包まれた。
十二時の鐘が鳴るまで(著: エリザベス・ハービソン 翻訳: 有森ジュン)で王子様とのロマンスを実らせたリジーの姉で名料理人のローズがヒロイン。
涙は砂漠に捨てて著者:メレディス・ウェバー
訳者: 三浦万里
ネルは熱傷治療の専門医師。
最新の医療技術を紹介するために、砂漠の国を訪れていた。
でもそれは表向きの理由。本当は別に目的があった。
十四年前に別れた、かつての恋人カルを捜し出すことだ。
そう、なんとしても彼に会って、真実を告げなくては。
愛する息子の命を救えるのは、医師でもある彼だけなのだから。
ネルの息子は白血病に冒され、骨髄移植が必要な状態だった。
しかもその骨髄はカルの国の民族に特有の型だという。
今こそ、どんな非難を受けることになろうと彼に打ち明けるのだ。
あなたには息子がいて、あなたの助けを待っているのだと!
嘘と愛の間で著者:リズ・フィールディング
訳者: 古川倫子
ベルは朝のテレビ番組の人気司会者として活躍中。
そのうえ私生活では億万長者の妻となれば、人々の羨望の的だった。なのに、ベルはいつもむなしさを感じていた。
私は本当の自分を巧妙に隠し、作られた人生を演じているだけ。
夫のアイヴォにさえ、真実を話すことができずにいる。
そもそも、彼との結婚生活に感情の入り込む余地などなかった。
二人の結婚は、互いに望むもの――生活の保障とベッドの相手を手に入れるための取り引きにすぎなかったのだから。
今さら愛が欲しいなどとどうして言えるだろう?
だからベルは自分にできる唯一のこと――別れを切り出した。
ヒマラヤで親友となった三人の女性の物語を連続刊行するminiシリーズ。
隠された素顔著者:アリー・ブレイク
訳者: 秋元美由起
マギーは海辺の小さな町のはずれにある古びた屋敷に暮らしていた。
一人暮らしに不満はないが、ある必要に迫られて、便利屋に仕事を依頼することにした。
裏庭が荒れ放題で、ビーチに出たくても行けないのだ。
マギーの家を訪れた便利屋のトムは、たちまち彼女に興味をそそられた。
なかなかの美人だが、態度はとても冷ややかだ。
その後インターネットを使って、マギーの素性を知り、トムは驚いた。
彼女は有名な画家で、かつては都会で華やかな生活を送っていた――。
なぜ、都会を捨てたのだろう?
似たような過去を持つトムは、マギーに近づかずにはいられなかった。
ボスには内緒著者:ジェシカ・スティール
訳者: 山本瑠美子
上司にいきなりキスされてオフィスを飛び出したタリンは、涙をこらえてエレベーターに駆けこんだ。
「大丈夫かい?」――気遣うような声に、彼女は顔を上げた。
一目でエリートとわかる長身の男性がじっとこちらを見つめている。
取り乱した姿を見られたかと思うと恥ずかしくて、タリンは返事もそこそこにエレベーターを降りた。
ハンサムなその男性のことはずっと心に残っていたけれど、将来、彼と深くかかわるとは予想もしなかった。
その男性、ジェイク・ナッシュと思いもよらぬ場所で再会し、大会社の社長である彼の秘書をつとめることになるなんて……。
プリンスからの招待状著者:マリオン・レノックス
訳者: 東 みなみ
ヨーロッパの公国アルプデステラでは大公が世を去り、大公位の継承者を立てる必要に迫られていた。
その権利があるのはただ一人、オーストラリアに暮らす八歳のマークだ。
大公の血を引く母親亡きあと、母の親友ピッパに育てられているという。
そこで、元妃殿下の息子マックスがオーストラリアに出向いた。
突然、遠い国から見知らぬ男の訪問を受けたピッパは驚き、反発したが、結局、マークを城に連れていくことに同意する。
なぜ私はマックスを信じ、マークと自分の運命を彼に託したのかしら?
彼が目の前に現れたとき、まるでおとぎの国の王子様のように頼もしく見えたから?
無垢な誘惑著者: スーザン・ネーピア
訳者: 雨宮幸子
火事で自宅兼工房を焼け出された骨董品修復士のエミリーは、亡き祖父の顧客だった裕福な老人に呼ばれ、彼の家に工房を造ったので住み込みで働いてほしいと言われる。
厚意はありがたいけれど迷惑はかけられないと思い、断るすべを考えていたとき、庭にヘリコプターが着陸した。
颯爽と降り立ったスーツ姿の男性に、彼女は既視感を覚えた――二年前、よんどころない事情で潜り込んだ怪しげなパーティで、不埒な男に襲われそうになっていたところを救ってくれた男性だ!
老人から甥のイーサンと紹介され、エミリーは胸を高鳴らせた。
だが彼は冷たい目で、老人をたぶらかす愛人だと彼女を責め立てた。
仮面の下の純情著者:スーザン・スティーヴンス
訳者:藤倉詩音
幼いとき親に捨てられたカズは、学校に通えなかったため、やむなく名前と学歴を偽って職を得た。
強気で冷淡な人格を演じて成功してきた彼女だが、私生活はないも同然で、二十八歳の今もなおバージンだった。
そのことを笑う友人もいるが、カズはかまわなかった。
わたしの人生には恋などしている時間も余地もないのよ!
ところが、亡くなった叔母から相続した家を訪れたとき、ガレムという頼りになる男性と出会い、胸の高鳴りを覚える。
強がりな仮面の下の自分を知ってほしいと思った矢先、じつはガレムが彼女の家を奪おうとしていることに気づいてしまう。
マンハッタンの恋人著者:ジョー・リー
訳者:大田朋子
ハーレクイン (2008/4/30)
マンハッタンの一等地に立つ、エロティックな隠れ家――それがハッシュ・ホテルだ。
パイパーはカメラのフラッシュを浴びながら、自分のホテルを眺め、誇らしい気持ちになった。
今日ようやく私の夢は叶った。
だが、ホテル王と呼ばれる厳格な父は、けっしてこのホテルを気に入らないだろう。
その美貌と奔放な私生活のせいで、今や父親までもがパイパーを“タブロイド紙の女王”として侮蔑的に扱っていた。
お目付役として送りこまれてきた弁護士のトレースは、開口一番こう告げた。
「このままでは財産の相続権を失うことになる」
冷酷なトレースの言葉に、パイパーはなぜか心をかき立てられた。
週末のファンタジー (ナンシー・ウォレン (著), 松村 和紀子 (翻訳) )/摩天楼に抱かれて(イザベル・シャープ (著), 青山 梢 (翻訳) )の関連作品。
「ハッシュ・ホテル」創業の裏に秘められたストーリー