王女の運命著者: ロビン・ドナルド
訳者: 原 淳子
現代ヨーロッパの架空の王国「ニローリ」を舞台としたロマンス「
ニローリ・ルールズ」シリーズの第6弾。
前作「
冷たいプリンス」のヒーロー・ニコの弟・マックスが登場。
地中海の島国ニローリでぶどうの木を枯らす病気が発生し、対策に奔走するマックス王子はいとこのローザに助けを求めた。
ローザは幼いころから科学に興味を持ち、今はニュージーランドでぶどうの病気の感染を抑える研究をしている。
マックスの求めに応じて帰国するローザの気持ちは複雑だった。
十六歳のとき、年上のマックスに熱を上げたが相手にされず、それ以来、彼との間に見えない壁を感じているからだ。
空港でローザを出迎えたマックスは、久しぶりに会った彼女がセクシーな大人の女性に成長しているのを見て唖然とした。
だが、ローザはいとこだ。
いくら謎めいた瞳に魅力を感じても。
ニローリ王家には厳格な家訓「ニローリ・ルールズ」がある。
王家に名を連ねる人々は、この家訓を守らねばならない……。
ニローリ・ルールズ(抄録)
1、王家の信頼を失う様なふるまいをした王族は、王位継承権を失う。
2、婚姻には君主の承認が必要。
3、王国に危機を招くような婚姻は承認されない。
4、君主は離婚歴のある人物と結婚することはできない。
5、王室内の血縁関係にある者同士が婚姻することを禁ずる。
6、君主は王族の教育について命令を下すことができる。
7、王族が支払い能力を超える債務を負う場合には、君主の承認が必要。
8、王族が遺産相続および財産の寄付をする場合、君主の承認を必要とする。
9、君主は国民のために人生を捧げるべし。
10、王族は国内または君主が承認した国に居住すること。