偽りの恋の報酬 (ハーレクイン・ロマンス)メラニー ミルバーン (著), Melanie Milburne (原著), 結城 玲子 (翻訳)
出版社: ハーレクイン (2012/6/1)
炎天下、レイチェルは豪華な別荘のインターホンを鳴らした。
どうしてもアレッサンドロに会わなければならない。
はるばるイタリアまで来たのに、会社の資金繰りはうまくいかなかった。
邪魔をしているのが彼なのはわかっている。
しかし、アレッサンドロからはすげなく門前払いを食らわされ、レイチェルの視界は涙でかすみ、頭痛はますますひどくなった。
それもこれも、すべては5年前の身勝手だった私への復讐なのだ。
あのとき父親を喜ばせたかった私は愛よりもお金を選び、プロポーズしてくれたアレッサンドロの目の前で別の人と婚約した―
生涯でただ一人、“愛している”と言ってくれた彼を拒絶して。