気が重くなるダーク・ホラー調のものから、胸焼けしそうな甘ったるいほのぼのラブラブものまで、「です・ます調」で書かれているということ以外に共通点がないけど、とりあえずひっくるめて放り込んでいる、短編倉庫です。
なんとなくシリーズになっているモノもありますが、一応「読み切り」作品です。
全体的なコンセプトは「どこかで聞いたことのあるような……」
このコーナーにある作品は総て「です・ます調」で書かれています。
ですます調は基本的には「易しい・柔らかい」文体ですが、このコーナーにある作品の中には「グロテスク・怖い・ホラー」な内容のものも含まれます。
あらかじめご注意ください。
『王子様とお姫様』 | 山の中の小さな国に、美しい王子様とお姫様がおられました。 ある日いとこ同士で恋人同士の二人の前に、隣国の王子が現れて「入り婿の座を賭けた決闘」を申し込みました。 ところが、この王子様とお姫様には、大きなひみつがあったのです。 かなりの大甘につき注意。 |
『龍とお姫様』 | 「龍を倒した」功績により、王位を継いだ王弟。 実は彼は龍を倒しておらず、単に龍と取引をしたに過ぎなかった。 十数年の後、王の前に再び龍が現れて……。 どちらかというとダーク系・アンハッピーっぽいので、苦手な方は注意。 |
『青い男と紅い娘』 |
10と5年の昔。道を外れた魔法使いが、妹弟子に封印された場所。山の国の人々は、そこを「魔王の森」と呼んでいます。 この森の番人は、額に青い痣のある赤服の女賢者と、額に紅い痣のある青服の弟子。 ある日やってきた「冒険家」は、この森にいるという宝の守護妖精・カーバンクルを捕らえるためと、賢者の弟子を道案内に、森の奥へと進んでいったのですけれども……。 ちょっとグロいシーンはありますが、概ね「ほのぼの」系。 |
『鴻鵠の君』 |
小さな国に伝わる手まり歌の歌詞は、不可解なものだった。 年若い王子は、興味本位で歌われた古い都に足を踏み入れた。 果たして其処には、美しい女性が捕らわれていた。 ダークで微グロでアンハッピーエンド。 |
『紙切れの姫』 「式神の君」より改題。 | 『青い男と紅い娘』の続編。 海の国のアナ姫様は、山の国の王様が「魔王の森の女賢者」を重用するのが何故かお気に召しません。 ある日、姫様は魔王の森の賢者たちに意地悪な質問をしました。 「紙を切っただけの人形が出てくる夢を見た。これの暗示するものを解き明かせ」 賢者が良くない予言を答えると、予言通りの出来事が起きます。 二度同じ質問をすると、賢者は違う予言をし、これもまた的中。 そして三度同じ質問をしたところ…… |
『のざらし』 (一括表示版) |
どことも知れない場所、いつとも知れない時。 誰とも知れない人に、何とも知れない物が語る。 彼が奪った物の話。彼が奪われた物の話。 哀れなるかな、真実を見抜けぬ者よ。報われることの無き骸よ。 ダークでグロテスク。ホラー調。 覆面作家企画2参加作品。 |
『知流姫』 |
本当ならこちらから伺った方がよろしいのでしょうけれど、こうねついてしまいますと、動くに動けませんものですから―― 古い町にくらす「老婦人」が、「往診の医師」に語る身の上話。 老婦人の語りによる一人称+会話文。 400字詰め原稿用紙13枚強の短編。 ほのぼのというか、しみじみというか。 |