Encoding of this website is Japanese(Shift_JIS). Japanese fonts required to view this website. | ||
| ![]() |
ワード検索 |
---|
としよりのお祖父さんと孫 | |
作家名:グリム兄弟 Bruder Grimm(ヤーコプ・ルートヴィヒ・カール・グリム ヴィルヘルム・カール・グリム) 訳者名:金田鬼一 独:Der alte Großvater und der Enkel KHM078 昔ある所に年老いて目も耳もきかなくなった老人がいた。彼は握力もなくなり自分で食事することも難しくなっていた。 家族は息子夫婦と孫が一人。 息子とその妻は自分一人では食事もままならなくなった老人を疎ましく思い、老人を部屋の隅に追いやって、粗末な陶器の皿で食事を摂らせるようにした。 しばらくして老人は皿を落として壊してしまった。息子の妻は悪態をつき、老人に安物の木の椀で食事するようにさせた。 しばらくすると孫が木切れ板きれを集めるようになった。息子(孫の父親)が何気なくその理由を問うと、 「小さな木の器を作っているんだ。お父さんとお母さんが年を取ったら、その器でご飯を食べさせてあげる」 悪意なく言う様子を見て、息子夫婦は自分たちが老人を冷遇していたことに気付いて涙した。 息子夫婦は老人の椅子を皆と同じ食卓に戻した。 (2021/08/15(Sun) 11:56) | |
六羽の白鳥 | |
作家名:グリム兄弟 Bruder Grimm 訳者名:楠山正雄 独: Die sechs Schwäne ある国の王には亡くなった前妻との間に六人の王子と一人の姫があった。ある日狩りに出掛けた王が道に迷っていると、老婆があらわれ、娘を妃にしてくれたなら助けるという。王は老婆(魔女)の提案を受け入れ、道案内をしてもらって城に戻る。程なく王は老婆の娘と結婚する。 新しい王妃は、七人の継子を排除しようとする。 王妃は呪いを掛けた絹の肌着を作り、王子達に触れさせる。途端に六人の王子達は白鳥に化身して飛び去ってしまう。ただ一人難を逃れた末の姫は、兄たちを捜して森へ入るが、夜が更けてしまったので、仕方なく森の中の小屋へ入る。 そこへ六羽の白鳥が現れる。白鳥たちは元の王子の姿に戻ると、妹姫に、この小屋が山賊小屋であること、新しい王妃が自分たちに呪いを掛けたこと、人の姿に戻れるのは夜間の本の短い間だけであること、呪いを解くにはエゾギク(アスター)の花で作った肌着を着なければならないこと、その肌着を作っている間は一言も口を利いてはならぬこと、を告げる。 間もなく王子達はまた白鳥の姿に変化してしまい、飛び立ってしまう。 姫は兄たちを助ける決心を固め、城へは戻らずにエゾギクの花を集めて肌着を作り始める。 森の中の樹の上で、花を集めて肌着を作り続ける姫。 隣国の若い王が彼女を見つけ声を掛けるが、姫は話すことも笑うこともしない。 姫が人品ただならぬことを見抜いた若い王は、彼女を妃にした。 所が若い王の母、つまり姑は姫のことが気に入らない。身元の知れぬ上に一言も口を利かず、菊の花で肌着を作り続ける姫はを不審に思ったのだ。 やがて若い王と姫との間に子供が生まれる。すると姑がこの子を攫ったうえに、眠っていた姫の口の周りに地を塗りつけ、「あの女は人食い鬼だ」と若い王はに訴える。王は妻を愛し信じており、 「彼女は信心深い心のキレイな人だ。人殺しなどするものか。彼女が口を利けたなら、きっと無実の証をすることだろう」 と、取り上げない。 しかし三度同じ事があれば、流石に不問にすることも出来ず、姫は裁判に掛けられる。 裁判の中でも姫は口を利かずにいたため、有罪となり、火刑の判決が降る。 姫は刑の執行のその瞬間まで無言でエゾギクの肌着を作り続けた。六人分の肌着はほぼ完成しており、あとは六着目の片袖を作るのみとなっていた。 しかし姫は火刑の薪の上へと引き出される。 まさに刑が執行されようとしたどのとき、六羽の白鳥が現れる。姫が投げた肌着に触れると呪いは解け、白鳥は元の王子の姿に戻る。――片袖が間に合わなかった末兄だけは、片腕が翼のままだったが――。 口を利くことが許された姫は、総ての次第を夫に告げる。 姫に罪がないことが判り、火刑台は濡れ衣を着せた姑のために使われることとなった。 (2012/06/25(Mon) 13:26) | |
赤ずきんちゃん | |
作家名:グリム兄弟 訳者名:楠山正雄 仏: Le Petit Chaperon rouge、独: Rotkaäppchen ヨーロッパ伝承民話をグリム兄弟が再編集した童話。 残酷だったり理不尽だったりする部分を削除改編した結果、道徳的な内容(親の言いつけを守らないと怖い目に遭う&悪いことをしてしまったらよく反省する)になっている。 改変前は「狼はおばあさんを殺すと、赤ずきんを騙してその肉と血を食べさせました」「狼は赤ずきんを食べやすくするため、服を脱がせました」「赤ずきんは狼に食べられてしまいました(後に、狼が猟師に殺されるという挿話が入るようになるが、赤ずきんは助け出されない)」という内容だった。 以下粗筋。 赤い頭巾を被っているので「赤ずきん」と呼ばれている、可愛らしい女の子がいた。 ある日、赤ずきんは母親から「森の向こうのおばあさんの家」までお菓子とワインを届けるよう言われる。 赤ずきんが森へ入ると、狼が現れる。 赤ずきんは、問われるままにおばあさんの家を教え、言われるままに道草をする。 狼は先回りしておばあさんを襲い、丸呑みにすると、おばあさんになりすまして、赤ずきんを待ち伏せる。 遅れて着いた赤ずきんは、狼が化けたおばあさんに話しかけるが、おばあさん同様丸呑みに食べられてしまう。 腹が膨れた狼が寝込んでいると、通りかかった猟師が異変に気付いて、狼の腹を割いて、呑まれていた二人を助け出す。(猟師は狼の腹に石を積めて縫い直す。石が原因で狼は死ぬ) 赤ずきんは言いつけを守らなかったことを反省したのだった。 (2011/03/08(Tue) 16:19) | |
グリム童話「白雪姫」 | |
原題:Snow White and the Seven Dwarfs 作家名:グリム兄弟 ヤーコプ・ルードヴィッヒ・カール・グリム ヴィルヘルム・カール・グリム 英訳:Margaret Hunt 英語訳からの重訳:松本博則 「雪のように白く、血のように赤く、黒檀の木のように黒い髪をした子がほしい」 王妃(この版では「女王」)の願いは叶い、間もなく女の子が生まれ「白雪姫」と名付けられたが、王妃は死んでしまう。 程なく王は後添えの王妃を迎える。新しい王妃は美しいが高慢だった。 王妃は問えば答える不思議な鏡を持っていた。鏡は、 「女王さまが一番うつくしい」 と答えたので、王妃は大変満足していた。 しかし白雪姫が7歳になると、正直な鏡は 「白雪姫の方が何千倍もうつくしい」 と答えるようになった。 白雪姫を妬んだ王妃は、狩人に姫を殺すよう命じる。狩人は姫を哀れみ、彼女を殺さずに逃がした。 森を彷徨った白雪姫は七人の鉱山夫の小人(ドワーフ)の家へたどり着く。 姫から訳を聞いた小人たちは、家事をする代わりに家に置くことにする。 その頃、鏡の答えから白雪姫が生きていると知った王妃の恨みの念は強まった。 小人たちが仕事に出ている間、留守居をしていた白雪姫の元に、物売りの老婆に変装した王妃が現れる。 姫は老婆が王妃とは気付かず美しい紐を買う。王妃は親切の振りをして紐で白雪姫の胴を締め上げて窒息させ、逃げた。 帰宅した小人たちが紐を切ると、姫は息を吹き返した。 姫が死んでいないことを知った王妃は、また物売りに変装して、毒を仕込んだ櫛を姫に売りつける。 櫛で髪をすくと毒が回って姫は倒れ込んだ。 王妃が逃げた直後に小人たちが戻り、倒れている姫の頭から櫛を取ると、姫は再び息を吹き返した。 小人たちは姫に誰が来ても戸を開けてはならないと強く言い聞かせた。 鏡の答えから白雪姫が生きていると知った王妃は大いに怒り、三度変装して小人の家へ向かう。 農婦に変装した王妃に林檎を勧められた姫は、最初は拒絶したが、王妃が林檎を二つに分け、一方を食べて無事であったことに安心し、残りを食べる。 林檎は半分だけ毒が仕込まれており、一口囓った途端に、姫は意識を失って倒れる。 王妃は急ぎ城に戻り、鏡が白雪姫の名を出さぬのを確認すると、姫が死んだものと思い、安堵する。 戻ってきた小人たちは、倒れている白雪姫を介抱するが、意識は戻らない。 小人たちは嘆き悲しんだが、生きているように美しい姫を埋葬するのに忍びなく、ガラスの棺を作って山の頂に安置する。 暫く過ぎた頃、近隣の国の王子がこの地を訪れる。王子はガラスの棺とその中の白雪姫を一目見るなり心を奪われ、小人たち頼み込んで姫を贈ってもらう。 王子は召使いに棺を担がせ運ばせた。すると召使いが躓き、その拍子に喉から毒林檎の欠片が取れ、姫は息を吹き返す。 王子は大変喜び、事の次第を説明して、白雪姫に求婚した。 王子の国に着いた二人は、結婚式を挙げることになった。 この式に王妃も招かれた。式に出てた王妃は、姫に対して行った罪の報いとして、焼かれた鉄の靴を履かされたのだった。 (2010/11/04(Thu) 19:35) | |
アッシェンプッテル ―灰かぶり姫のものがたり― | |
作家名:グリム兄弟 翻訳者:大久保ゆう 挿絵:アドリアン・ルートヴィヒ・リヒター いわゆる「シンデレラ」の物語。 継母と義理の姉達に虐げられていた「 舞踏会に行けず、ハシバミの木の下で悲しみにくれていると、鳥たちがやってきて、ドレスや絹の靴を落としていった。 それを身につけて舞踏会に出かけたアッシェンプッテルを王子が見初める。 王子は名前や家を尋ねるがアッシェンプッテルは答えず、逃げるようにして家へ帰る。 翌日もハシバミの下で鳥がドレスを落とし、アッシェンプッテルは舞踏会へ出かける。 その翌日に鳥が落としていったのは前以上に美しいドレスと金の靴だった。 家へ戻る時間となり、慌ててかけだしたアッシェンプッテルは左の金の靴を落としてしまう。 王子はこの靴を手がかりに、姫を捜す。 二人の義理の姉は履けない靴に足の方を合わせようとして、指を切ったり、踵を削いだりするが、ニセモノとばれてしまう。 最後にアッシェンプッテルが靴を履き、本物と知れる。 (2008/01/04(Fri) 15:55) | |
白雪姫 | |
作家名:グリム兄弟 (ヤーコプ・ルードヴィッヒ・カール ヴィルヘルム・カール) 翻訳:菊池寛 雪のように白い肌、黒檀の黒髪、深紅の唇を持って生まれた姫は、白雪と名付けられた。 白雪の実母の死後に父王の後添えに入った妃は、自分の美しさに絶対の自信を持っていた。 彼女は不思議な鏡に訊ねる……「世界で一番美しいのは誰?」 鏡は答える……「あなたこそ、お国でいちばんうつくしい」 しかし白雪が成長すると、鏡の答えは変わってゆく……「ここでは、あなたがいちばん。けれども、白雪姫はもっと美しい」 妃の嫉妬はふくれ、やがて継子を殺める決心をした。 そうとは知らない白雪は妃の命ずるままに狩人と共に森へ出かけた。 (2006/10/16(Mon) 13:49) | |
ラプンツェル | |
作家名:グリム兄弟 (ヤーコプ・ルードヴィッヒ・カール ヴィルヘルム・カール) 子を宿した妻が、隣家の魔女が育てるラプンツェル(レタス)を無性に食べたくなった。 夫は魔女に「生まれた子を養子に出す」約束と引き替えに妻の願いを叶えた。 魔女の養女となり、ラプンツェルと名付けられた娘は、高い塔に閉じこめられて育つ。 その美しい歌声と長い金髪に魅せられた王子が彼女の元に忍んでくるようになったが……。 (2006/10/16(Mon) 13:49) | |
かえるの王さま | |
作家名:グリム兄弟著 楠山正雄訳 金のボールで独り遊びをしていたある国の末の姫は池にボールを落としてしまう。 ボールを拾ってくれたカエルと安易な約束をし、それを反故にしようとした姫だったが、父王から約束を守るように咎めらる。 姫が嫌々約束を果たすと、カエルは魔法使いにかけられていたのろいが解け、美しい王子に戻る。 王子は末の姫を故国に連れ帰って妻とした。 底本:「世界おとぎ文庫(グリム篇)森の小人」小峰書店 1949(昭和24)年2月20日初版発行 (2006/10/16(Mon) 13:44) |