日本語で「ラズライト」とカナ表記される鉱石には2種類ある。
一つは和名を青金石(せいきんせき)という、
ラピスラズリの主成分の一つである鉱物。
綴りは「Lazu
rite」
硬度5〜5.5、比重2.3〜2.5
半透明でガラス光沢がある。
色は青色・青紫色・緑青色など。
※注
青金石という言葉はラピスラズリそのものをさすこともある。
もう一つは和名を天藍石(てんらんせき)という青リン鉱のこと。
綴りは「Lazu
lite」
語源はアラビア・ペルシャ語で「青・天空」を意味する「アル ラズワルド(al lazward)」から派生した
ドイツ語で「青い石」を意味するlazurstein。
硬度5〜6、比重3.1〜3.3
不透明、または半透明でガラス光沢がある。
色はらん青色から淡緑色。
靱性(割れに対する耐性)が低い。
この二つは色目が似ているだけで全く別の鉱物だが、
RとLの発音の区別の付けづらい日本語表記にすると、
特に区別が付きづらくなるので注意が必要。
また、アズライト(アジュライトとも。綴りは「Azurite」)、和名を藍銅鉱(らんどうこう)という青色の鉱物の名称は
Lazurite(直訳すると「青い石」となる)の頭文字の「L」を定冠詞と混同・誤解したことから取り去ってしまったことに由来する。
硬度3.5〜4.0、比重3.8
色は濃藍色
銅床によく見られ、
孔雀石(マラカイト malachite)と一緒に産することがある。
藍銅鉱と孔雀石が混在している物を特にアズロマラカイト(Azurmalachite)と呼ぶ。