緑柱石(エメラルド・Emerald)
石言葉:清麗・夫婦愛・幸福・永遠・新たな始まり
ベリルの中で、濃く澄んだ緑色を発する物をこう呼びます。
和名として緑柱石の他に「緑玉・翠玉」があります。
モース硬度は7.5〜8
古代エジプトの女王クレオパトラ(クレオパトラ7世フィロパトル)が愛用していたと伝えられています。
美しい緑に冬が終わると必ず訪れる春を見いだした古人達は、この石を信頼と誠実の象徴と考えました。
ギリシアでは愛の女神ビーナス(アフロディテ)への捧げ物とされていた為、恋人・パートナーへの誠実な愛の証でもあります。
古代ローマの学者達は、澄んだ緑色に目を癒す効果があるのではないかと考えていました。
内部に傷が無数にあることが特長で、これが天然物を表す指標とされていますが、この傷はできるだけ少ない方が価値が高いとされています。
高ぶりすぎた感情を鎮めたいときに、記憶力を高めたいとき、話術を上達させたいとき、愛を誓うときに
硬度は7.5〜8ですが、比較的ショックに弱い為、ぶつけないように気をつけて下さい。
また、熱にも弱いので、料理をするときなどは外すことが賢明でしょう。
エメラルド・タブレット(Emerald Tablet)
錬金術の奥義が記載されているといわれる伝説の碑文。
伝説の錬金術師ヘルメス・トリスメギストスの墓から発見されたと伝えられているが、実物は現存しない。
こは偽りなき真実にして、確実にして極めて真正なり。
唯一なるものの奇跡の成就にあたり、
下なるものは上なるもののごとく、
上なるものは下なるもののごとし。
万物が「一者」の考察によってあるがごとく、
万物はこの「一者」より適応によりて生ぜしものなり。
「太陽」はその父にして、「月」はその母、
「風」がそを己が胎内に宿し、「大地」が乳母となる。
それは万象の創造の父である。
その力は、「大地」の上に完全たり。
その力が「大地」に向かえば、「大地」より「火」を分離し、
粗大なるものより精妙なるものを分離すべし。
大賢をもって、そは「大地」より「天」に静かに昇り、再び降る。
優れるものと劣れるもの、その力を二つながら受け入れん。
かくて汝、全世界の栄光を我がものとし、
ゆえに暗きものはすべて汝より飛び去らん。
そは万物の最強のものなり。
なんとなれば、あらゆる精妙なるものをも圧倒し、
あらゆる固体に浸透せんからである。
かくて、世界は創造されリ。
かくのごときが、ここに指摘されし驚くべき適応の源なり。
かくて、世界智の三部分を有するがゆえに、
ヘルメス・トリスメギストスと呼ばれけり。
「太陽」の働きにつきて、われが述べたることに、欠けたることなし。