吉行淳之介 物書きのたしなみ吉行 淳之介 (著), 山本 容朗 (編集)
出版社: 有楽出版社 (2014/2/27)
おとなの男の小説作法と読書の極意。
芥川賞作家であり、文壇屈指の小説読み巧者でもある吉行淳之介による、本好きのためのとっておきのエッセイ。
小説読者、文学を志す人の必読の書が新装版で復活!
従来出版されている「小説作法」、「文章読本」といった本は、書き方に力点の置かれたものがほとんどで、読み方は別組になり「小説鑑賞」といった形になっている。
本書は、文壇の中でも優れた小説読みとして名高い吉行淳之介のエッセイの中から、小説の読み方書き方に関する作品を抜き出し1冊にまとめた。
著者は自らの小説スタイルを
「私はカタルシス型の小説家ということになるだろう。
カタルシス型とは、つまりこういうことである。
生きてゆくうちに、なにやら躯のなかに沈澱してくるものができる。
それがしだいに蓄積してゆき、もやもやと重苦しくなってくる。
それを吐き出さないではおられない心持になってくる。
そのとき、その吐き出すものを、小説という形で吐き出すわけである。
このタイプは、当然、寡作ということになる。
そして、一作書き終ると、もう書くものは何もない、という心持になる。(「小説の処方箋」)」といい、
「自分自身の体験を喰い尽すと、他人の話からヒントを得ようとする試みもやってみることになる」。
だが、自分のもの以外の材料で書く場合は、
「それを自分の身に引きよせ、躯の中にもぐりこませ、醗酵させた上で作品にしなくてはならない。
その醗酵に時間をかける余裕があまりないのが通例だから、甘酒でいえば速成甘酒をつくる方法でやらねばならぬ。
そのためには、密室にこもって、ウンウンうなる必要がある。
筋を考えたり、ディテールについて考えたりするのではなくて、ただやみくもにうなるのである。
すると、そのうちにかすかに道が開けてくる」など、ときにユーモラスに軽妙に語る。
一方、永井荷風、森茉莉、谷崎潤一郎、そして筒井康隆、柴田連三郎など幅広いジャンルの小説を独自の視点を交え明解に読み解く「小説読み方」編では、小説を読む醍醐味を再認識させてくれる。
創作の極意と掟筒井 康隆 (著)
単行本: 320ページ
出版社: 講談社 (2014/2/26)
これは作家としての遺言である――。
創作歴60年の筒井康隆が満を持して執筆した、『
文学部唯野教授』実践篇とも言うべき一冊。
作家の書くものに必ず生じる「凄味」とは?
「色気」の漂う作品、人物、文章とは?
作家が恐れてはならない「淫蕩」とは?
「小説」という形式の中で、読者の想像力を遥かに超える数々の手法と技術を試してきた筒井康隆だからこそ書ける、21世紀の“文章読本”。
豊富な引用を元に、小説の書き方・読み方を直伝する贅沢な指南書です。
小説界の巨人・筒井康隆が初めて明かす、目から鱗の全く新しい小説作法!
本当に人を楽しませる!エンタメ作家になる榎本 秋 (著)
出版社: 秀和システム (2014/02/15)
たった10行しか読まれない本当の理由とは?
ライトノベルやエンタメ小説を「うまく書けない」と悩んでいる人のために。
プロは誰が読むかで言葉を変えている。
ラノベやエンタメ小説のプロの作品と比べてうまく書けなかったり、評価してもらえないと悩む方向けに、小説の書き方を詳細に解説した教科書です。
プロの作家は、自由に好きなように書いているようでいて、その裏では読者を楽しませるためのさまざまな工夫をしています。
あなたが新人賞に応募するにあたり、漠然と
「僕が書きたいように作品を書けば、きっとその気持ちが審査員の心に届くはずだ!」
などと考えていても突破はできないでしょう。
本書は、書きたいものと読みたいものの違い、アイデアの出し方、プロットを作る意味、素人に欠けている読者視点の取り入れ方や、読者を楽しませながら自分も楽しむプロのテクニックなど、具体例をあげて小説の書き方を解説します。