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オリジナル小説・写真素材「お姫様倶楽部Petit」の更新記録&中の人の覚え書き
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 【ノベプラコン】「チャラ孫子」は第2回ノベルアップ+小説大賞一次選考を通過できませんでした。 2020年05月28日(木) 自作小説の話題歴史関連の話題孫子
第2回ノベルアップ+小説大賞にエントリーしておりました
チャラ孫子〜もしも孫武さんがちょっとだけチャラ男だったら〜」は
一次選考を通過できなかったことをご報告申し上げます。

 ノベルアップ+で「チャラ孫子 ノベルアップ+版」連載中です。 2019年11月24日(日) 自作小説の話題歴史関連の話題孫子
第1回歴史時代大賞にエントリーするために10万字程度にボリュームアップ(というか希釈したというか)した
「チャラ孫子 ノベルアップ+版」
https://novelup.plus/story/295893655

現時点で「九変篇 第八」まで投稿済みです。

アルファポリスセルバンテスpixiv
投稿したバージョンは本文約75,000字、※
ノベプラ版は(投稿画面で表示される「小説の総文字数」によれば)107,449字なので、
文字数だけで言えば1.43倍に増えていることになります。

ただ、一太郎の文字数カウンターでは、予約分を含めた投稿済み部分で100,000字をちょっと割る数値が出ているのが、少々不安な所です。

文字数のカウントの方法が違うようなのですな。
(投稿サイト側は、もしかしたらルビとかルビ指定タグとかも合算しちゃってるんじゃないかという気がします)

万一ノベプラ側から「文字数足りない」というお達しが出た場合は、
執筆したけど投稿していない蛇足的な余録を継ぎ足すつもりではあるのですが……。



セルバンテスの管理ページのカウンターでは74,963字、
アルファポリスのカウンターでは、資料編として掲載した原文含めて88,190字
1574249941.png 1200×850 373K

 ノベルアップ+で「チャラ孫子 ノベルアップ+版」連載開始です。 2019年11月20日(水) 自作小説の話題歴史関連の話題孫子
第1回歴史時代大賞にエントリーするために10万字程度にボリュームアップ(というか希釈したというか)したバージョンですぞ。

https://novelup.plus/story/295893655

本日投稿分はこちら!

序詞篇 第零
・伍子胥先輩のホームパーティーに招待されたっす。
・パーティ客《ゲスト》として来たつもりだったのに、勉強会《セミナー》の講師をやることになったっす。

 用間篇 十三 原文 2019年10月06日(日) 孫子
孫子曰、凡興師十萬、出征千里、百姓之費、公家之奉、日費千金。

内外騷動、怠於道路、不得操事者七十萬家、相守數年、以爭一日之勝。

而愛爵祿百金、不知敵之情者、不仁之至也。

非人之將也、非主之佐也、非勝之主也。

故明君賢將所以動而勝人、成功出於衆者、先知也。

先知者、不可取於鬼神、不可象於事、不可驗於度、必取於人、知敵之情者也。

故用間有五。

有因間、有内間、有反間、有死間、有生間。

五間倶起、莫知其道、是謂神紀。人君之寳也。

因間者、因其郷人而用之。

内間者、因其官人而用之。

反間者、因其敵間而用之。

死間者、爲誑事於外、令吾間知之、而傳於敵間也。

生間者、反報也。

故三軍之事、莫親於間、賞莫厚於間、事莫密於間。

非聖智不能用間。

非仁義不能使間。

非微妙不能得間之實。

微哉微哉、無所不用間也。

間事未發而先聞者、間與所告者皆死。

凡軍之所欲擊、城之所欲攻、人之所欲殺、必先知其守將左右謁者門者舍人之姓名、令吾間必索知之。

必索敵人之間來間我者、因而利之、導而舍之。

故反間可得而用也。因是而知之。

故郷間内間可得而使也。因是而知之。

故死間爲誑事、可使告敵。因是而知之。

故生間可使如期。

五間之事、主必知之。

知之必在於反間。

故反間不可不厚也。

昔殷之興也、伊摯在夏。

周之興也、呂牙在殷。

故惟明君賢將能以上智爲間者、必成大功。

此兵之要、三軍之所恃而動也。

 用間篇 十三  読み下し文 2019年10月06日(日) 孫子

孫子曰く、凡そ師を興すこと十万、出征すること千里なれば、百姓の費え、公家の奉、日に千金を費ついやす。
内外騒動し、道路に怠り、事を操るを得ざる者七十万家か、相守ること数年にして、以って一日の勝を争あらそう。
而るに爵禄百金を愛みて、敵きの情を知らざる者は、不仁の至りなり。
人の将に非ざるなり、主の佐けに非ざるなり、勝の主に非ざるなり。
故に明君ん・賢将の動きて人に勝ち、成功の衆に出ずる所以の者は、先知なり。
先知なる者は、鬼神に取る可からず、事に象る可からず、度ど験みす可からず、必ず人に取りて、敵の情を知る者なり。
故に間を用うるに五有り。
因間有り、内間有り、反間有り、死間有り、生間有り。
五間倶に起こりて、其の道を知ること莫き、是を神紀と謂う。人君の宝なり。
因間とは、其の郷人に因りて之を用う。
内間とは、其の官人に因りて之を用う。
反間とは、其の敵間に因りて之を用う。
死間とは、誑事を外に為し、吾が間をして之を知らしめて、敵の間に伝うるなり。
生間は、反り報ずるなり。
故に三軍の事、間より親しきは莫く、賞は間より厚きは莫く、事は間より密なるは莫し。
聖智に非らざれば間を用うること能わず。
仁義に非らざれば間を使うこと能たわず。
微妙に非らざれば間の実を得ること能たわず。
微なるかな、微なるかな、間を用いざる所ところ無し。
間事未だ発せずして先ず聞こゆれば、間と告ぐる所の者とは皆な死す。
およそ軍の撃たんと欲っする所、城の攻めんと欲っする所、人の殺さんと欲っする所は、必ず先ず其の守将・左右・謁者・門者・舎人の姓名を知り、吾が間をして必ず索めて之を知らしむ。
必ず敵人の間の来たりて我を間する者を索とめ、因りて之を利し、導きて之を舎す。
故に反間は得えて用う可きなり。是に因りて之を知る。
故に郷間・内間得て使う可きなり。是に因りて之を知る。
故に死間誑事を為して、敵に告げしむ可し。是に因りて之を知る。
故に生間期の如くならしむ可し。
五間の事、主必ず之を知る。
之を知るは必ず反間に在あり。
故に反間は厚くせざる可からざるなり。
昔、殷の興こるや、伊摯、夏に在り。
周の興こるや、呂牙、殷に在り。
故に惟明君・賢将のみ能く上智を以って間と為す者にして、必ず大功を成す。
此兵の要にして、三軍の恃みて動く所なり。

 【チャラ孫子】九地篇 第十一 2019年07月21日(日) 孫子
 俺の考えてること、言っちゃいますね。

 さっき、
戦場ステージの地形って、六種類ぐらいに分類できちゃうじゃない?」
 っておハナシしちゃいましたよね?
 なんで今度は、
戦場ステージになる場所の地理的アーンド地勢的なものも、パターン分類できちゃうんじゃない?」
 おハナシをしちゃおっかな、って思ってるんですけど、どうっすか?

 これ、パターン化すると、さっきの地形の分類よりも三割増しの九種類になります。
 ばーっと言っちゃいますか。
 行きますよー。
散地サンチ」「軽地ケイチ」「争地ソウチ」「交地コウチ」「衢地クチ」「重地チョウち」「圮地ヒチ」「囲地イチ」「死地シチ
 ……くーうぅ、コレ早口言葉にしたら、流行りますかね?

 さて。まずは「散地サンチ」ですけど……あ、削られると発狂するパラメータじゃないっすからね。念のため言っときますけど……。

 改めて、「散地サンチ」ってのは、王様自身の領地で戦場ステージになっちゃってるところ。
 なんで「散」って言うかってーと、自分の国の中でバトっちゃってるってことは、兵隊さん達にとっては自分の故郷が近いってことになっちゃうでしょ? そういうとこで命のやりとりしちゃうと、兵隊さん達が故郷に帰りたくなって、散り散りに逃げ出したりするんですよね。だから「散地」ね。

 んで、「軽地ケイチ」は、他の国の領地に攻め込んで戦場ステージにしちゃってるけど、敵さんの領地としてはまだ入り口っていうか、それ程奥の方まで行かない感じのトコ
 これもなんで「軽」なのかって言うと、的の領地だけど周りにそれ程敵さんの臣民がいないもんだから、兵隊さんがの心がなんとなーく軽ーく浮ついちゃうからなんですよ。

 それから「争地ソウチ」ってのは、自分がゲットしちゃえばお得なんだけど、逆に、敵さんチームがゲットしちゃったらそっちもお得な場所。
 これが「争」なのは……解りますよねー。そう、お得だから奪い合いになるって事です。
 本当の戦争とは別の戦争が起きちゃうって事で、ちょいと厄介。

 そいで「交地コウチ」は、自分達チームが簡単に距離にあるんだけど、敵さんチーム簡単にこっちに来られちゃう場所。
 敵も味方も行き交う場所だから「交」っていうんですよ。

 次の「衢地クチ」ってのは、三つぐらい……あ、コレ比喩表現ですね。きっかり三つじゃ無くて、つまりは複数の国の間にある場所。
 もしそこンところをゲットできちゃえば、ご近所の王様達からバリバリにリスペクトされちゃうようなナイスな土地ですね。
 そこんとこを押さえれば、どこにでも行けちゃう、でっかい四つ角っていうか交差点? みたいな? そんなチマタみたいなとこってことですね。

 で、「重地チョウち」ってのはさっき言った「軽地ケイチ」の反対で、他の国の凄く奥の方まで入っていった場所。それも、相手の国の都市を背中に背負って戦う形になっちゃうような処のことです。挟み撃ちにされちゃう危険性アリアリのヤバイ場所。
 こういうところだと、兵隊さんの気分もズーンと重く落ち込んじゃうんで、「重」って呼ぶわけです。

 字面からしてあんまし気持ちよくない「圮地ヒチ」ですけど、真っ当な道のない山や林の中とか、凸凹ゴツゴツでアップダウン激しかったり、ジメジメべちゃべちゃゆるゆるだったりする、つまりめっちゃ歩きづらい場所ですね。
 行軍したら色々ひっくり返っちゃったり、破れちゃったり、壊れちゃったりする様な場所だから「圮」っていいます。

 その次の「囲地イチ」はですね。入り口キツキツで、出るにはぐるぐる回り道しないといけない感じの場所です。もし敵さんチームがこっちチームより先にそこンとこ押さえちゃってたら、ほんのちょびっとの兵隊さん達だけで、充分こっちチームの大軍をボッコボコにボコれちゃうような場所です。
 ぶっちゃけ周りを「囲」まれちゃった狭い場所って事ですね。

 最期の「死地シチ」ですけどねー。もう、字ぃ見ただけでダメっぽいでしょ? 実際ダメなんで「死」なんですけども。
 めっちゃスピーディーにめっちゃ頑張って戦えば何とか生き延びられるかも知れないけど、チョットでも気ぃ抜いてのんびりしちゃうとあっという間にゲームオーバになっちゃう場所です。

 ってことで、ざっくり言っちゃいましょうか。
 ともかく「散地サンチ」でバトっちゃダメ。
 あと「軽地ケイチ」には長いことステイしちゃダメ。
 もし「争地ソウチ」で敵さんチームに先超されちゃってたら、これ攻め込んじゃダメ。
 それで「交地コウチ」の場合は、味方同士の連絡を密に取らないと。既読スルーなんて絶対しちゃダメ。
 これが「衢地クチ」だったら、連絡取り合うのは周りの王様達になりますね。思い切ってがっちり同盟トモダチシンセイなんかしちゃってください。
 それから「重地チョウち」に入ったら、メンバーさんのご飯をしっかり確保してください。おいしい物食べると、気分もアガりますからね。で、どうやってご飯を確保するかってーハナシですが……。周りは敵さんの街ばっかりな訳でしょ? だからその辺からちょろっと頂戴しちゃえって事で。そしたら、こっちはおなかが膨れてイケイケモード、向こうは腹ぺこのゲロゲロモード。これ、一石二鳥でしょ? いやぁ俺も、悪いこと考えちゃうなぁ。テヘペロ。
 歩きづらい「圮地ヒチ」は、さっさと通り抜けちゃいましょう。
 危ない「囲地イチ」では力攻めしないで、策略を巡らしちゃう。……どんな? って? そりゃ実際そこに行ってみなきゃワカンナイですよ。土地からお天気から敵さんの状態から味方の状態まで、全部の状況を鑑みないと、そこでの最善策は打てないっすよ。いやマジで。
 んでもって「死地シチ」は、これ行かないのが最高ベストなんですけど、どうしてもそこで戦闘開始バトル・スタートになっちゃうことだってあるワケで。もしこんな場所でバトっちゃわないとイケないって状況になったらですね、もう仕方が無い。思い切り全力で戦いましょう。


 よくゆートコロの「古の善く兵を持ちうる者レジェンド・バトル・マスター」ってー人は、戦争やる時に敵さんチームの連絡網をスパーッとぶった切っちゃったんですね。
 そうすると、前衛フォワード後衛バックの連絡なんか捕れないようになっちゃうし、おっきい部隊とちっちゃい部隊がお互いを当てに出来なくなるし、偉い人と一般人パンピーがお互いヘルプできなくなるし、上司と部下が協力し合えなくなっちゃうし、兵隊さんはばらけちゃって集合しなくなるし、集まったとしてもちゃんと整列することすら出来なくなっちゃうワケで。

 結局、戦争にしろなんにしろ、自分達にお得なことがあると思えばこそ、人は行動を起こします。逆に、美味しいことが一個もないと思ったら、止めちゃうもんですよ。


 というわけで、ここで問題クイズです。ジャジャン。
 ビシッとキまった敵さんチームが、大軍でぞろぞろやってきます。さて、どうしたら良いでしょうか?
 ……はい、答えは
「敵さんチームが一番【愛してるモノ】を奪い取っちゃう」
 です。
 人、物、場所、何でも良いですよ。敵さんチームにとって【一番大切なモノ】をこっちが抑えちゃえう。これ、さすがに言うこと聴かないワケに行かなくないですか?

 良いですか?
 戦争は速さスピード肝心キモなんです。
 敵さんチームの隙に乗っかっちゃって、敵さんチームが考えもしない作戦を駆使して、敵さんが全然警戒してない処から攻め込んじゃうんです。


 ビジターゲームっていうか、アウウィで戦う場合ですけど、ディープな処まで攻め込んだら、カッチカチに団結しないとイケません。絶対ばらけちゃダメ。アウェイでも団結力の強いビジターには、ホームチーム――この場合は敵さんチームなわけですけど――ホームチームは勝てない。
 あとアウェイの時は、敵さんチーム土地から豊富な資源をチョウダイしちゃって、それで自分チーム全部のご飯をまかなっちゃうとイイですよ。
 兵隊さんたちにはちゃんと食べさせて、しっかり休養させる。こき使って疲れさせちゃうなんてもってのホカホカ弁当っすよ。
 やる気をアゲて、パワーをフル充電に持ってく。
 その状態で、軍隊を動かす。作戦はしっかり練る。
 そんで、敵さんチームが吃驚仰天しちゃうヤツを、ドカンとぶちかます。
 こうやって自分チームをフルパワーにした上で、あとはもう戦うしかないってタイミングと場所に投入トーニューするんです。
 するとミンナ、死んでも逃げ出したりしないンですよ。死ぬ気で戦わない訳がない。全員が全力を尽くします。


 人間、とことん追い込まれると、アタマ飛んじゃって、却って怖くなくなるんですね、不思議と。
 進むしか道がないってなれば覚悟が決まっちゃうんですね。
 俺が敵さんの領地の奥の方に入って戦えっていうのは、つまりそうすれば全員一致団結して戦わざるを得なくなるからなんです。
 こーゆー状況だと、兵隊さん達は教えなくてもルールを守るようになっちゃったりするんですよ、これ。決まりを守らないと団結力が弱まって全滅しちゃうってのを肌で感じちゃうんで。
 状況的に限界ギリギリになると、兵隊さんメンバー達は、リーダーがわざわざ命令ムチャブリなんかしなくても、底力を発揮しちゃうんです。……これ誰かが【イヤーボーンの法則】って名付けてましたっけ。え? チョット違う?
 まともかく、限界ギリギリ状況だと、規則で縛るまでもなく、チームがぎゅっとまとまってきます。
 改めて命令する必要が無いくらい、現場リーダーさんに対する信頼が高まっちゃう。
 ここまで煮詰まってきたら、あとは、占いとか迷信とかおまじないとか験担ゲンカツぎとか、そういう非科学的な事を禁じて、余分なことを考えないようにしちゃえばいいんです。
 余分な情報を全部シャットアウトしちゃえば、もうやることは一つに絞られる。メンバーさんは死ぬまで戦う意外になくなるわけです。

 俺が一軍率いたとしますよ。そのとき兵隊さんメンバーは、多分、
「大金持ちになりたい」
 とかいう理由で動いたりしないでしょうね。
 でもこれは、その人がお金が嫌いだとか、貯金するのは悪いことだとか、そんなこと考えちゃうからじゃないっす。
 モードが「命擲って戦うガンガン行コウゼ」になっちゃってるからって、長生きしたくない、ってわけじゃないですよ。
 誰だって、召集令状アカガミが来ちゃって、最前線に投入されるぞ、ってことになったら、座ってたら涙で襟んところがベチョベチョに濡れちゃうぐらい大泣きするだろうし、寝てたとしても涙が顎の方までドバドバ流れちゃう筈ですよ。

 前に子胥ししょ先輩パイセン専諸センショさんって方をスカウトしてきたでしょ? その方が、今の王様の闔閭こうりょさまから、前の王様のりょうさんを《《消しちゃって》》って命令された時のこと、覚えてらっしゃいます?
 子胥ししょ先輩パイセンがプッシュするくらいだから、専諸センショさんはすんごい勇者だったわけですけど、それでも、老母オカアさんとお子さんボウヤの事が心配で心配でたまらなかったってきいてますよ。ええ、俺ちゃんの情報網は半端ないですよん。
 それを今の王様に、

「家族のことは俺が面倒見てやるから心配すんな!」

 って約束してもらって、自分の命をかけた特攻トッコー作戦を成功させちゃったじゃないですか。
 ご本人が亡くなっちゃったのは残念でしたけど。それでも王様がちゃんと約束守って、お子さんを貴族に封じてくれてるから、諸さんも泉下アノヨで安心してるんじゃないですかね。

 それから、の王様の荘さんとこのそうけいさん。……あれれぇ? この人のお名前、けいさんっだけ? それとも、ばつさんでしたっけ?
 ま、今はそんなことどっちでもイイですけど。
 ともかくこの曹さん、めっちゃ優秀な将軍リーダーさんでしてね。
 ところが自分が指揮取ってた戦で、三回ほどサイの国の軍に負けちゃった。
 この敗北を「魯の国の衰退の原因」だと思い込んでたんですよ。全部自分の所為せいだ、ってね。
 傍目八目オカメハチモクでね、関係ない人が見たら、そうじゃ無いってのはよくわかるんですよ。
 ほら、サイには「管仲カンチュウ鮑叔ホウシュク」てぇ内政チートが居るっしょ?
 政治が絶好調ゼッコーチョーに回ってると、軍隊もまたウマいこと動くんで、みんなから信頼されてる内政チートがいる国は、マジ強いんすよ。魯が斉に領地取られちゃったのは、けいさんの所為って言うよりは、サイの国力がバリ硬だったからだと思うんですけどね……俺から見たら、ですけどね。
 ま、ともかく。
 けいさんってば根が真面目マジな人でしたからね。思い究めて、思い詰めて、自分で自分を横も後ろも見えなくしちゃった。その状態で、斉の王様のかんさんのところへ匕首ドス一丁でカチコミかました。
 斉の王様の首っタマに匕首ドス突きつけて、

「奪ったウチの領地シマぇしやがれ!」

 って脅迫オドした、と。お利口な方法たぁ言えませんけど、結局は桓公さんに「返します」って誓約書イッピツかかせちゃう大金星だったわけで。

 何が言いたいかってーと……。
 命懸けるしかない状態に追い込まれて、負けられない戦場ステージへ放り出されたりしたら、普通の兵隊さん達だって、諸さんや劌さんみたいな勇者ヒーローになってくれちゃうんじゃないの? って事です。ええ。


 んで、ちょい話変わりますけど。
 戦争の上手い人ってのは「率然ソツゼン」みたいなもんだって言えちゃいませんか?
 あ、「率然ソツゼン」の事、ご存じだったりしますでしょ? 北岳ホクガク常山ジョウザンとか恒山コウザンとかっていう、仙人とか住んでるんじゃね? って噂のあるとこにいるって、これまた凄い噂になってる蛇ちゃん。
 アイツ凄いですよねー。
 頭をひっぱたくと尻尾の方がビシッと攻めてくる。尻尾の方をガツンとやれば、今度は頭の方がシャーっと来る。じゃあってんで、真ん中をドスンとやれば、両方一度にグワーっと来るんだって言いますよ。
 つまり、片翼が攻められたら、残り半分が速攻ヘルプに来る。どっちが攻められてもすぐに対処でできちゃう。場合によっちゃぁ、両端が協力して戦うって事ですね。うん、連携バッチリ。

 ではここでまた問題です。ジャジャン。
 軍隊を「率然ソツゼン」みたいに動かすことは可能でしょーか?
 はい、答えはYes

 呉人ごひと越人えつひとあいにくむも、の舟を同くしてわたり風にうに当りては、あいすくうや左右さゆうの手のごとし。
 
 ……あ、俺また良いこといっちゃった。多分後の世で「呉越同舟ゴエツドーシュー」なんて四文字熟語になっちゃうんじゃない?、コレ。

 最初の方でもちらっとハナシしましたっけね。ここの目下の敵はエツ。これ越にとっても直近チョッキンで敵なのは呉って事ですよね。
 つまり呉の国と越の国はすんげー仲が悪くって、実際の話、今日キョウ明日アスにでも戦争が始まってもおかしくないくらいの険悪ムードかもしちゃったりしてます。
 そんなヤッバい状態の二つの国の人が、偶然同じ船に乗ったとしましょう。
 普通にお船が進んでる間は、さすがに船上で喧嘩ドンパチすることは無いんじゃないかなーとは思いますよ。だって、狭いところでキッタハッタやりだしたら傍迷惑ハタメーワクこの上ないっしょ。それで二人揃って強制退船ログアウトさせられたんじゃ、当人たちだって困っちゃうもの。
 さすがに仲良くお話したり、一緒に飯食ったり、一杯やったりはしないでしょうけども、船首と船尾ぐらいぐぐっと遠く離れて陣取って、お互い悪態吐いたりぐらいはしちゃいますよね、多分。
 で、この船がデスヨ、これまた偶然アラシに遭っちゃったりしたら、どういうことが起きちゃうと思います?
 雨がザンザカ、風がゴウゴウ、波がザップザップ、船体はギシギシ。
 船員さんだけでなく、お客さんも含めて、乗ってるみんなが協力しないと、船はひっくり返って沈んじゃうって状況。巧いことやらないと、人も荷物も投げ出されて、命も財産も全部パァになっちゃう感じの大ピンチ。
 そんな状況になったら、たとえ敵国人同士だろーが、親の敵だろーが、恋敵だろーが、虫の好かないアンニャロだろーが、取りあえずそんなことは棚の上に放り上げて置くでしょ?
 船が体。乗員は手足。体を守るためなら手足が一致団結しないわけがない。
 呉の人も越の人も、右手が左手を当たり前に助けるように、お互い助け合っちゃうんじゃ無いでしょーかね?
 ギリギリに追い詰められたら、本人達の意思とか主義主張シュギシュチョーなんてものは、《《これっぽっち》》も関係なくなっちゃって、もうそう動くしかなくなる・・・・・・・・・・ンですよ。

 コレどういうことかといいますと……。

 戦争の準備だっていって、お馬さんを並べて杭に繋ぎ止めて、戦車の車輪をがっちり埋めちゃって、もう絶対に動かない「完璧な防御の構え」を取ったとしましょうよ。そんな物、兵隊さんメンバー達からしたら、ナンの安心材料にもなりゃしませんよ、ってことなんです。
 コレだけ準備したからもう安心、なんて兵隊さんメンバー達に言ったって、それを真に受けて、

「ああ、安心だ。命や財産を失う心配をせずに戦える」

 って思ってくれるはずが無いですよ。
 安全です、守られてます、なんてヌルヌルに温い雰囲気の中じゃ、むしろ、みんな真面目に戦おうと思うわけなくなくないですか? 違います?
 
 兵隊メンバーさん達をビンビンにおってて、みんなの気持ちを全部一本にまとめて、る気満タンのチームにする――それには現場に即したやり方を徹底する必要があるでしょ? そのためには、現場の将軍リーダーさんだけじゃ無くて、本国のほうの官吏ウラカタさんや王様の政治力ってのが大事になってきますよ。
 軍隊にはいろんな人がいます。それぞれに能力も体力も違いますよ。
 だから、ガチガチマッチョ君もガリガリ細っちょ君も、それぞれ頑張れちゃう態勢を作る必要がありますよね。それには、戦場の地の理ってヤツをこっちの有利に握ってないと駄目ダメなんですよ。
 戦争の指揮を執るのが巧い人ってのは、大勢の人間の集団がまるで一人の人間になっちゃったんじゃないかって言うくらいビシッと動かせちゃうんです。

 そのコツを一言で言うと、

「みんなそう動かざるを得ないようなっちゃうから」

 ってことになりますかね。

 つまり、戦争の巧い人は、兵隊さんメンバーを「一つの目標だけ目指す」ように持って行くのが巧い人、ってことですよ。
 悪いブラックな言い方すると、

「人を追い詰めるのが巧い人」

 って感じ?


 ま、そういう訳で。
 現場のリーダーである将軍サマは、周りからはものすごく落ち着いた物静かな感じに見えるように振る舞っちゃったほうがよさげですよ。
 なんでかっていうと、オナカン中の本心を探られないようにするため、ですね。
 それで、いつでも正しい判断と処置をする。そうすれば部隊をキッチリ統率できちゃういますでしょ?
 いや、ぶっちゃけ、兵隊さんメンバー達に正確な情報を与える必要って、あんまり無いんですよ。むしろ詳しく知らせない方が良いぐらいで。リーダーが何を考えてそういう指示を出しているのか、なんて理由までは、末端の兵隊さんメンバーが知ってる必要は無い。いや、コレ本とのことですよ。
 目標地点変更になっちゃった、とか、作戦変更しちゃうとか、そンな時でも、なんでそうなったか、なんてことをは、かえって兵隊さんメンバー達に覚られないようにしちゃった方が良いくらいです。
 むしろ、駐屯キャンプ地をコロッコロ変えちゃったり、とぉーーんでもなく遠回りしてみたりして、目的地がどこなのか味方の兵隊さんメンバー達にもワカンナイぐらいに隠し通しちゃいましょって事です。
 んで、そうやって行軍して、いよいよ「いざ決戦」って時になったら堂寿司たらい以下といいますと。
 たとえて言うと、兵隊さんメンバーを高い所に昇らせちゃって、昇り切っちゃったら梯子ステップ外しちゃう、みたいな。
 もう降りらんない。進むしか無い。そういう状態にしちゃう。

 もうちょっと具体的に言っちゃいましょうか。

 敵さんチームの領地の奥深くまで進軍した、としましょうか。
 それで、いざ「最終決戦ファイナルステージ!」ってことになるわけじゃないですか。
 そうなったら、乗ってきた船なんかは思い切り燃やしちゃいましょう。お釜とかお鍋とかもドッカンドッカン壊しちゃう。
 船が無ければみんな帰れなくなっちゃう。鍋釜ガナ蹴れば、休んでご飯を食べようなんて余裕もかませなくなる。
 後戻りは出来ない。立ち止まることも出来ない。
 前に進むっきゃ無いでしょ、コレ。
 んで、勝ったら敵さんとこの船とか鍋釜とかゲットしちゃえばいい訳で。……なんか問題あります?。

 別の例えをしましょーか。

 羊飼いが羊の群れを移動させようとするとき、どうするでしょーか?
 群れが後ろに戻れないように、両脇に散っちゃわないように、逃げ出さないように、巧いこと追い立てて、羊飼いの思う目的地へ進ませますよね。
 これ羊さんはドドドーっと進むより他にすることがない。っていうか、追い立てられてる羊さん達は、追い立てられてるからあっち行ったりこっち行ったりしながら進んでいるだけで、羊さん達自身は、ど
 こまで行くのか、とか、どうしたら良いのか、なんてことはこれっぽっちも解ってない。解ってないけど、羊飼いの思うとおりに行動して、ちゃんと目的地にたどり着く。

 あ、当然のことですけども、羊飼いさんが間違った指示を出したら、大変なことになるわけですよ。群れごと谷に落ちるとか、狼さんに食べられちゃうとか、コントロール効かなくなって羊さん達がバラバラに逃げちゃうとか。逆走して羊飼いを踏み殺すことだってあり得ちゃう。
 あ、ヒツジとか山羊ヤギとか、メーメーいってる連中、あいつら結構強いですよ。角も蹄もカッチカチで、力もかーなーり強いすっからね。草食動物だからって莫迦バカにしちゃイケません。本物の羊も、勿論モチのロン、羊にさとえられちゃう人間も、ね。

 つまりですね。羊飼い、よーするに現場リーダーには、相当な力量が必要なんです。当然の話なんですけど。


 ともかく、ですよ。
 想像するだけでしんどい話ですけど、自分達のチームもグループも全部集めて、それをを一番危ない最前線に放り込む、ってのが、現場の一番エラい将軍リーダーさんのお仕事なんですよね。
 自分の仲間、家族、子供みたいに、仲良く大切に接してきた兵隊さんメンバーの命を、独りで預かってる感じになりますね。
 仲間は誰一人だって死なせたくは無い。死んで貰っちゃ困る。
 だから現場リーダーさんは、さっき言った九地……「散地サンチ」「軽地ケイチ」「争地ソウチ」「交地コウチ」「衢地クチ」「重地チョウち」「圮地ヒチ」「囲地イチ」「死地シチ」ですね……その地形に応じた変幻自在ヘンゲンジザイ臨機応変リンキオーヘンの対処方法をよくわかってないとイケません。
 進軍イケ!撤退もどれ!のリスクマネジメントが出来てないとイケない。
 何よりも、人間のハートの動きが解ってないと本当にイケないですよ。


 そうやって進軍してって、敵さんチームの領地に乗り込んだら、さあ攻撃しようってことになります。
 これ不思議なことなんですけど、敵の領地の奥の奥の深いところまで入っちゃった方が、味方チームはガッチガチに団結できちゃうんですよね。
 どこから敵が出てくるか解らない、今すぐ戦闘が激化するかも知れない、はぐれたら死ぬ、って感じで、気持ちが追い込まれて、緊張感がビシバシになるからですかね。
 んで、逆に、入り口に近いような浅い場所だと、何かかえってみんなの気持ちがバラバラになって、ヘタすると逃げ出しちゃう兵隊さんメンバーが出たりする。
 緊張感よりも恐怖感の方がマシマシになるんですよ。で、まだ大丈夫、入ったばっかりだからここで逃げ出せば自分の国に戻れる、って思っちゃったりして、逃げだしちゃうんですかね。

 繰り返しっぽくなりますけど、確認も兼ねて説明しますよ。
 自分達の故郷から出て、国境を越えて、敵さんチームの領地に進んだ軍隊が居る場所は、母国から切り離された【絶地】。
 敵チームの領地の奥深く入ったところは、気持ちが押しつぶされそうになっちゃう【重地】。
 敵チームの領地にけちょこっと入ってる感じの所は、そわそわして落ち着かない【軽地】。
 後ろが険しくて前が狭い場所は、敵に囲まれちゃってるのと同じっ位に危険な【囲地】。
 どっちにも進めない所は負け確率倍増の【死地】。

 それで、兵隊さんメンバー達が逃げ出したくなっちゃうような【散地】では、リーダーさんはみんなの心を一つにまとめる努力しちゃってください。
 みんなの心がふわふわそわそわしちゃう【軽地】では、チームやグループの間の連絡をがっちり密ににしてバッチリ連携をとんなきゃいけません。
 敵も味方も欲しくてたまらない【争地】に居るときは、マッハで敵さんチームの背後をとる事。
 敵味方がごっちゃに行き来する【交地】では、カッチカチに守りを固めちゃいましょう。
 いろんな国に道が通じている【衢地】では、そのいろんな国の王様達と仲良し同盟の友達になっちゃって。
 気分が沈んじゃう【重地】では、最低限兵隊さんメンバーたちに「美味しいご飯」を用意しましょう。胃袋掴むって、ホント効果あるンですよ、コレが。
 歩きづらい【圮地】なんかは、何があってもさっさと通り過ぎちゃいます。
 もし【囲地】で戦闘が始まっちゃったりしたら、帰り道を塞いじゃう。これ、敵を逃がさないようにじゃなくて、味方チームの兵隊さんメンバーが勝手に撤退しないように、ですよ。
 もっとしんどい【死地】に入っちゃったら、みんなに「戦わなければ生き延びられない」ってことを、とことん解らせる。

 戦場に出た兵隊さんメンバー達の心境ってものを考えてみましょうよ。
 例えば戦場で敵さんに取り囲まれちゃった、しかも逃げ道もナイ。……となれば、そりゃもう、抵抗するでしょ? 
 戦うしか無いんだから、青っパナ垂らしながら泣きわめいてぐるぐるパンチを繰り出してでも戦います。案外そういう攻撃が当たって、効果があったりするから、必死っていう心境は、恐ろしいもんですよね。
 ギリギリに追い詰められた人間の脳味噌は、自分で考えるって事ができなくなっちゃいがちなんです。そういうときに、それに従えわなきゃ生き残れない、という内容の命令をが出たとしましょうか。それを出したのが大っ嫌いな上司だったとしても、ギチギチに追い詰められちゃってると、素直に従っちゃったりするんですよ。
 そういうぶち切れたテンションの時は、今まで自分を追い詰めてた怖くてたまらない敵だって、背中を見たらガンガン追撃することだって出来ちゃう。

 コレ前にも言ったかな。
 センソーなんていう《《でっかいイベント》》をやるからには、ご近所の王様の皆さんと、ちゃーんとお話をして、味方に付けとかないと不味マズいっすよね、ってハナシ。
 そういう《《偉い人たち》》の思惑が判ってないといけない。どういうご接待をしたら喜ぶかな、とか、何をお土産にしたら仲良くしてくれるかな、とか、よーく考えて話し合っておく必要がありますよ、って。
 あ、やっぱり、俺、コレちゃんと説明してましたね。さすが俺。先見の明有り! って、違うか。

 あ、じゃあ、コレも多分前に言いましたよね?
 戦場になるところはモチロン、通り道や、万一の時の逃げ道になる場所の、地形……山林サンリンとか、險阻ケンソとか、沮澤ソタクなんてのを、よく知ってないと、行くも帰るもままならなくない? って。
 ……あ、やっぱ前にも言ってました? うーんと……だとすると、多分「軍争篇」辺りで喋ったかな? あ、やっぱりそうでした?
 まあ、そのときも言いった筈ですけど、これも大事なことなんで、もう一遍ワンモワタイム、ね。

 慣れない所に行くときには、その辺りに詳しい案内役ガイドが必要です。そう地元の人ですね。地形が判ってないと、例え上手く使えばこっちが有利になりそうなバツグンの地形があったとしても、気付かないまま利用できなかった、ってことになっちゃったりしますから――って。

 何で同じ事リフレインするかって言うと、「戦場ステージ地形カタチ」がめっちゃ大切だからなんすよ。
 地べたの形も、土地や周囲の状況も、ホントに大切なんで。
 だからこの辺、絶対に覚えといて貰いたいから、しつこく繰り返しちゃう。

 ……で。

 今までした九個の地形の話、これ、このうち一つでも「知らないよ」なんて、言っちゃうようじゃ、覇王ハオウの戦士たぁ言えませんやね。

 あ、覇王って何かって説明、一応しときます?
 儒教ジュキョウっての考えついちゃった孔子コウシ先輩パイセン、いらっしゃるでしょ? アバウトにカウントして、俺達から見ておじいちゃんかひいじいちゃんぐらいの世代の人ですネ。
 その弟子に、孟子モウシサンってのがいるんですけど、その人がざっくりこんなこと言ったんですよ。

「人としてすンごく良く出来た良い人が持ってる不思議パワーが【徳】。んで、その【徳】パワーでもって、人々のためにすンごく良い政治を行う。それが出来る人物が【王者】で、王者が行う政治が【王道】。これめっちゃカッコイイよね!
 それと違って、腕力とか兵力とかずるっこな知略とかでで世の中を自分の物にしちゃおうって考えちゃうのが【覇者】で、そういうヤツが天下狙っちゃう行動が【覇道】。これめっちゃ莫迦バカっぽい。っていうか、これダメだよね!」

 ま、ざっくりこんな感じ。
 だから、覇王ってのは、《《儒教的》》には「程度の低いダメな王様」って事になりますね。
 ええ、《《儒教的には》》、ね。
 そりゃね。大昔の、シュン大先輩ダイセンパイとか大先輩とか、スーパードクター黄帝コウテイとか、そういう、孔子先輩が大尊敬する「本当に【徳】レベルがバリ高な人」が、その時代に一人っきりしかいない世の中だったら、王道ってのもイケるんですよ。思いっきり理想論ですけど。
 ただ、ねぇ……。
 今時イマドキは「自称・王様」がホウキで掃いて捨ててもまだ湧いて出る程いらっしゃいますでしょ? そういう人の「どんぐりの背比べ的な徳」じゃ、とても理想的な王道なんて敷けやしない。もう全然ステータス的に足りないですもん。
 大体、徳の高い王様がやる「優秀な後継者に王位を禅譲プレゼントする」って政権交代の方法は、今日日キョービ、絶対無理でしょ? だって、親子兄弟の間でだって相続争いしちゃうんだもの。
 この呉の国でも、こないだ相当ソートーモメたじゃ無いですか。
 ……ええ、そりゃ我家ウチもね。ちょっとゴタゴタしちゃったんで、俺もこっちに逃げてきたわけですけども。ヤダ、ハズカシー。

 あ、俺ンのことはどうでも良いんですよ、この際は。そんなこたぁ置いといて。

 こんなにゴチャゴチャした、世知セチガラい世の中なんですから。たとえ《《お利口》》な人から莫迦だのダメだの言われたって、思いっきり覇道を突き進んで、勢いだけで覇者な王様に成った方が良い。そうやって、成り上がりの王様になって、真の愚者リアル・バカがのさばったりしない世の中にした方が、よっぽど平和だと思うんですよね。
 俺がプッシュするのは、そのための戦争で、そのための計略で、そのための勝利の法則、なんですよ、コレ。
 まあ、言い訳ですけども。

 話、戻しますね。。

 兵隊メンバーさん達の士気が高くって、将軍現場リーダーさん達の能力が高くって、王様がイケてる感じの国の軍隊、これがつまり「覇王の戦士」ですね。
 こういうイケてる軍隊が、兵隊メンバー臣民ファンの頭数は多いのに碌な準備もしてないダメダメな大国に攻め込んだとしますよ。
 そもそも「覇王の戦士」の兵隊さんメンバーは統率が取れてる。「覇王の戦士」の将軍リーダーさんは土地を見る目も敵情を推察する目もバッチリ持ってる。「覇王の戦士」を統べる王様は、良く出来た人で、戦うみんなを信用して、現場のことに無駄な口を挟まない。
 こういう抜群グンバツな軍隊に攻められちゃったら、敵の兵隊さんメンバー達は大慌てですよ。ちゃんと集合して戦うって言う、そんな初歩的なことすら出来なくなっちゃう。
 コレ、「覇王の戦士」軍の勝利確定でしょ。
 で、こういう風に一つの大戦を華麗カレーに勝っちゃうと、それが圧力プレッシャーをになる。同じ敵さんにも、周りの国の皆さんにも、ね。
 そう、回りの国の皆さんをビビらせるのが重要なんです。
 無言の圧力ですよ。こっちがわざわざ、
「あちらに付いたらどんなことになるか、解りますよね?」
 ってなことを言わなくても、ちゃーんと敵さんチームと絶交してくれちゃうんですね。

 そしたら、こっちのチームから使者を出して、いろんな国に頭下げて、

「あっちよりもこっちの方が有利ですから」とか「ウチと組んでくれたら豪華景品をプレゼント!」

 みたいな手間暇テマヒマ――っていうかぶっちゃけお金コレをかけなくても、あるいはぁ、

「今度戦争するんで助けて下さいね」とか「お礼しますから協力して下さいよ」

 みたいな手間暇――っていうかぶっちゃけお金コレをかけなくても、全然OKオッケー
 だって、自分チームが好きなよーに行動するだけで、相手の方がこっちの気合いに呑み込まれちゃって、勝手に負けちゃうんですから。
 そうなったらもう、好きなようにジャンジャンバリバリ戦争しちゃって、領地も城もガッポガッポ取り放題、ガンガン滅ぼし放題。制限無しのギガ放題。やりたいようにやれちゃうって寸法ですよ。

 ただねー。こういう「交渉材料」にできちゃう勝利をゲットするためには、自分とこの兵隊さんメンバーたちのテンションを爆上げさせないとイケないんですよねー。
 例えば、今までに無いくらいのボーナスとか、あり得ないくらいの好待遇コータイグーとか。
 そうやって兵隊さんメンバー達のモチベをアゲアゲにすれば、大軍を動かすのだって一人の忠実な部下を使うのと同じようにすいすいイケちゃうんですから。

 あ、大軍動かしちゃうときは、兵隊さんメンバーの一人一人にまで作戦内容とか詳しく説明、なんてことはしなくてもいいっすから。オイシイ話だけ通しておいて、リスクは言う必要ナッシン。

 キビシイこと言っちゃいますけど、軍隊ってのは、キツい最前線にぶっ込むからこそ価値が出る。死ぬほどヤバイ状況にぶち当たってこそ生き延びられるモンです。
 そもそも人間って生き物は、実際危ない目に遭っちゃってからじゃないと、本気出して戦わないもんなんですよ。

 つまりは、ですよ。戦争をやる上で大切なのは、

「敵さんチームの考えに沿って、敵さんチームの考えてることを把握する」

 って事ですね。

 敵さんチームがナニ考えてるかなーって、こっちも敵さんチームの気持ちになって考えれば、敵さんチームの目的地にこっちから乗り込めちゃうでしょ?
 たとえそれが四千km先でも、敵さんの行動を予測して、サクッと先回りして、敵のリーダーさんをバサッとっちゃう。
 こういうことが出来るのが、マジモンの戦上手テクニシャンってヤツですよ。

 そんでですよ。
 いざ「戦争やることに決めた」って日には、国境を封鎖して、旅券パスポートを停止して、敵さんチームの人が行き来できないようにしちゃって――つまり、コチラの行動がアチラに漏れないように手ぇ打っちゃって、国のやら軍隊やらのエライ人達を集めて最終的な作戦の確認会議をやるって段取りになりますよね?
 でもそのときに、敵さんチームにほんの少しでもスキがあるって事がわかってたら、

「会議とかやってる場合じゃねぇ」

 って感じで速攻ソッコー且つコッソリすっ飛んでって、敵さんチームの重要拠点とか大切なポイントとか、ともかくぶん殴られたら痛くて泣いちゃう所を狙って、ガツンと先制攻撃しちゃうんですよ。
 ぶん殴っておいて、敵さんがその後どう動くかを見極めちゃう。
 その動きに合わせて、現場で臨機応変リンキオーヘンに作戦を変更しつつ戦うんですね。
 そしたらもう、勝敗なんか決まり切ってるでしょ?

 ゆえに始めは処女しょじょごとく、敵人てきじん戸を開くや、後には脱兎だっととのごとくにして、敵ふせぐに及ばず。

 ……ってね。うん、またまた良いこといっちゃったよ、俺。

 最初はおとなしく楚々ソソと、初心うぶ可愛キャワウィ女の子バージンガールみたいに行動する。そうやって敵さんを油断させちゃうんですよ。
 んで、敵さんチームにちょいとでも付け入る隙って感じのモノを見つけたら、もう兎ちゃんバニー・ガールのスピーディさでガツガツいっちゃう。
 この変わり身の早さを見せつけられちゃったら、敵さんも防ぎようが無いでしょ。もうイチコロですよ。

 ズルい?
 いや、勝てば官軍っしょ? っていうか、勝たなきゃ死んじゃうんです。それが戦争なんですから。

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